NON's Garage

05'ZX-6Rについて色々と


ZX-6Rとは?
 カワサキのスーパースポーツモデルを代表する「Ninja シリーズ」のライトウェイトモデル。02年モデルからレースレギュレーションを無視し公道での扱いやすさを重視。排気量をこれまで599ccから636ccへとボアアップされる。

 03モデルからは車体を一気にコンパクト&軽量化(乾161kg、装188)される。またインジェクション化、クラス初となるラジアルマウントキャリパーや倒立フォークを採用。
ラムエアシステムもヘッドパイプ脇を貫通させたセンターラムエアシステムに変更され、motoGPマシンZX-RRをイメージさせるスパルタンなモデルとなったが、固めの足回りなどが公道ではとがりすぎたイメージだった。

またこのモデルからST600やSS600などのレースホモロゲ−ションバージョンとして599cc、可変スイングアームピポットや専用カムシャフト、ピストン、クランクシャフト、バックトルクリミッターを装備した6RRもラインナップされた。

 05年フルモデルチェンジされた6RはRR専用だったバックトルクリミッターを装備、ラジアルポンプマスターシリンダーやツインインジェクター、オーバルスロットルバルブ、ペータルディスクローターなどを装備。センターアップマフラーを採用するなど最新のメカニズムを惜しみなく投入されている。
しかしメカニズムやルックスとは反して600SSのカテゴリーで一番扱いやすくオールマイティーな特性を見せているのがこのモデルの特長となっている。

もちろんホモロゲ-ションモデル6RRも同時ラインナップされている。ただしこちらはキットパーツを組んで初めて性能を発揮されるよう設計されているため公道は不向な特性になっている。

主要装備:
燃料計なし。残量警告灯のみ。
・トリップメーター:1つ
・セキュリティー:イモビライザー内臓イグニッションキー
ABSなし。
・時計:オド、トリップ、ストップウォッチ、時計のいずれか1つを表示可能。
・メットホルダー:タンデムシート下に左右2個。アライのヘルメットでは引っ掛け辛いことも。
・ロープフック:4ヶ所(うち2ヶ所はタンデムステップ)
・ユーリティースペース:カウルのふくらみまで最大に利用してMサイズのネット、ウェス、車検証でいっぱい。
・FI:ツインインジェクター、楕円サブスロットル
・排気デバイス:サーボ制御
・シフトアップインジケーター:12,000〜15,500回転の間で設定可能
・Fサス:圧/無段階、伸/無段階、イニシャル/無段階
・Rサス:圧/無段階、伸/無段階、イニシャル/無段階(ダブルナット方式)

こんな人にお勧め:
・SSが好きだがリッターSSには抵抗のある人
・軽いバイクが好きな人
・エンジンを回してバイクに乗りたい人
・コーナーでアクセルを開けて旋回性を引き出したい人
・前傾をあまり苦痛に感じない人
・600SSは好きだが尖りすぎているのは苦手な人
・豪華装備が欲しい人
・男カワサキ!な人
・アフターパーツがあまりなくても気にならない人
・余裕の37ccが卑怯といわれようが気にならない人
・ユーリティスペースがなくても気にならない人
・燃料計がなくても気にならない人


インプレ

慣らし中、CBR600F4iとの比較

・ポジション
シート高820mmは足つき性が悪く、ハンドルも低めで腰高感はあります。
しかし他社を含めた05モデル600SSで比較してみると平均的か少し緩い部類です。
それでも身長160cmの自分がギリギリ乗れる範囲だと思います。ステップは高くもなく低くもありません。

・サス
慣らし中でもゴツゴツ感はなくマイルドな特性。03モデルと比較すると足回りは柔らかく、公道でもストロークしやすい味付けとなっています。

・ブレーキ
ラジアルポンプマスターシリンダーにラジアルマウントキャリパーと最新の豪華装備を誇る6Rなのですが、自分所詮「公道ではブレーキ詰めるような走りしないし必要ない」なんて思ってました。。。
いやいやタッチフィリーングやコントロール性のよさに驚かされますね。
ブレーキは詰めるためにあるんじゃなくてコントロールするためにあると。いやいや勉強になりましたわ。ブレーキに信頼感がもてると走りも大きくかわりますよ。

・エンジン
エンジンは吹け上がりがリニアで軽くて静かなのですが、静かなためか細かなノイズが気になります。低い回転数で流しているとキュルルルと音がするのが気になるところですね。他にも色々な音が混ざっています。それを気にしなければ非常に扱いやすくドンツキや振動もない優秀なエンジンだと思います。低回転域では37ccのアドバンテージがあるとはいえ非力さは否めませんが。

 ちなみに慣らしは2段階。
800キロまでは4,000回転以内
800〜1600キロまでは6,000回転以内となってます。
4000回転以内ですと6速を使っても76キロまでしか出すことができず、シフト操作が原付ミッション並に忙しい…。
さらにさらに4,000回転なんて下手すれば600ccクラスの発進時クラッチミートポイントに近いのでパワーなんて全然でません。。。これ、、、やってみるとかなり辛いですよ…。本当に辛いですよ…。乗るのがしんどくて距離が伸びない、高速道路も使えない…ってね…

・走行性能
6Fとの比較となってしまうのですが、バンク中の安定感がいいです。しかし1次旋回から2次旋回へと移行しても常に一定旋回な感覚で、奥でグイグイ曲がる6Fに比べると公道でのマージンが取り辛いと思いました。減速帯でハンドルの振れが気になるのですが、これは特殊なF扁平タイヤのためでしょうか、剛性の高い倒立フォークのためでしょうか、高めのバネレートのためでしょうか。。。
タイヤの扁平率は初期旋回にも影響していると思われ切れ込みがゆったりしていて寝かすことを意識させられます。

・使い勝手
街乗りは辛い部類に入り、ポジション、足つきなどで不便を感じることが多いです。
フルロックUターンでタンクが腕に当たることがあります。手首の角度もかなり厳しく右へのUターンでのアクセルワークがやりづらいです。
身長が高く腕も長い方でしたら問題はなさそうですが。

スタンドが緩く傾斜のある場所でバイクを停めるとスタンドが勝手に上がってしまうこともあります。しかしこれも6Fとの比較ですので傾斜のあるところではローギアに入れておくだけで問題はありません。

街乗りなど、上半身に余裕を持たせたライディングポジションの場合メーターの一部がスクリーンにかぶってしまいメーターの視認性が悪いです。

シートのクッション性はよく、滑り止め加工もされているので長距離にもスポーツランにも適しています。お尻や股が痛くなるということは今のところありません。

・デザイン
一見単純なデザインに見えますが複雑な曲線が重なりあって実車をみるとかなりデザインに気を配ったことが伺えます。またステップなど細部のデザイン性や質感もかなりいいと思います。
ちなみにデザイナーはマツダでユーノスロードスターをデザインした田中俊治氏。

・総合
600SSカテゴリー内ではトップクラスに扱いやすいバイクとされていますが、それでもやはり競争の激しい600SSですのでオールラウンダーとは言い難いと思います。ただし、道が空いていて自分の思うように走れるようなシチュエーションでは気を使わず自由に操ることのできるバイクという印象を受けます。走ってしまえば癖もなく軽いので初心者にも乗りやすい一台ではないでしょうか。

購入を考えている方へ(敢えて挙げる主な欠点)
・メーターの視認性
・Fタイヤのサイズ(店の在庫などを考えると…)
・タンデムシートオープンキーの位置(下から覗き込まないと見えません。暗いときには手探り)
・タンデムシートのオープン時(跳ね上がりませんので両手を使わなければいけません)
・使えなさすぎるユーリティースペース。(600RRのほうがまだマシ)
・細かなメカノイズ
・ウィンカーのタイムラグ(0.1秒ほどあります。)


慣らしを終えてのインプレ

・ポジション
ポジションは慣れでカバーできるものではなさそうです。これを通勤・通学バイクやツアラーとして使うにはかなり覚悟が必要でしょう。気持ちのよいペースで走ることができれば辛くはないんですが、法定速度遵守や車の流れに合わせたペースになると首と手首がかなり痛いです…。
体力の消耗も激しいですね。何が原因なのかはよくわかってないんですけど…

それと…自分の身長ではたちゴケするのも時間の問題かと…

・サス
思いっきり加重をかけられない慣らし中には好印象だったんですけど慣らしが終わった今、ちょっと堅いなぁと普通に考えると逆の印象を受けてしまっています。
ブレーキングでサスの沈み込みよりもタイヤの限界を気にしてしまうことが多いですし、トルクをかけ2次旋回へ移行するとハンドルの振られ方が恐ろしいほど怖いことがあります。
ギャップの通過は言うまでもなく、良く跳ねますよ(笑)

まぁへたっぴライダーの意見ですのであまり本気にしないように(汗)

・ブレーキ
慣らし中と印象は変わっていませんね。最高の装備だと思ってます。

・エンジン
慣らしが終わり、本来のパワーを知ってしまうと、低速トルクのなさが目立ちます。
雑誌のインプレでどう言われていようと、自分が感じる37ccのアドバンテージは8000回転以上からでしょう。

メカノイズは…けっこう気になります。これは回転をあげてもかわりませんね。
回転を上げると微振動が気になりますが、6Fもそうだったことを思うと600ccの宿命かもしれませんね。回してナンボのエンジンを積んだマルチでは仕方ないでしょう。
グリップやウェイトを変えて対策してみようとは思ってます。

それと、自分のだけでしょうか?稀にエンジンの回転にひっかかりみたいなものを感じることがあります。6500回転ほどで巡航しているときにアクセルだけで加速しようとすると一瞬息つきなようなものを感じます。下から回してきたときには出ない症状なんですけどね。インジェクターが2つに切り替わる回転と関係があるのでしょうか?

悪いこと多く書いてしまっていますが総評としては、リニアで吹け上がりが軽く、ドンツキがないのですごく走りやすいエンジンですよ。ブレーキやBTLなどの装備に目がいってしまいそうですが、このエンジンあっての6Rだと自分は思ってます。

・走行性能
すごく軽いといった印象はハイペースに走って慣性が強く働いてもかわりません。軽いことはいいことです。
ただ、回せるようになりリアにトルクがかけられるようになった今でも2次旋回の薄さが気になりバンクに頼った走り方になってしまっています。。。
でも、奥で曲がらないというより初期が良く曲がるというのが正解だと思いますよ。
こればかりは好みの問題でしょう。

ハンドルの切れ込み量が少ない印象があります。キャスター25度というのが関係あるのでしょうか?たまにバンク角と旋回性が一致しないなぁと思うことはありますね。バンク角自体はすごく深いのでさらに寝かしてごまかすことは簡単なんですけどね。

サスの項目にもあげたのですが、どうしても気になる点が2次旋回でのハンドルのブレでしょうか。ちょっとしたギャップにもハンドルが取られてしまうので思うようにアクセルを開けていけない場面が多いです。減速帯の多い日本の峠ではちょっと致命的かも…

しかしハンドルの取られやすさ、旋回性とバンク角の不一致以外はなんの不満もありません。

・使い勝手
これは慣らしのときにほんとど書いてしまったので、今更思うことはあまりないのですがヘッドライト暗くて狭いです。ただ6Fのことも思うとH7バルブの宿命みたいな部分が強いですね。
ちなみに6Fよりも更に暗い(照射範囲が狭い)ので夜の峠はおっかなびっくりです。

それと好印象のシートなんですけど、滑り止めが効いてしまっているのでジーパンで乗ると腰をオフセットしにくいですね。

・デザイン
やっぱし飽きがこないですね〜。いつみてもカッコいいです(笑)
・総合
走ることに関してはギャップの通過が怖いということはあったとしても、不満らしい不満がありません。むしろ好みで印象が変わるバイクだと思います。
ただしこれは走る=攻めるを想定してのことです。

もし普通に街中を走るとすれば…
ポジションがきつかったり、足つきが悪かったりと耐えることが要求されてしまうバイクです。
しかしスーパースポーツの場合は人がバイクに合わせるといったことも要求されてしまうので、妥協しなければいけない部分ではあると思います。

走るシーンは選ぶ、その他は耐えるといった割り切り感がもてるのであれば、パワーも、鋭い旋廻も、豪華装備も、デザインもとかなり満足度の高いバイクに仕上がっているとは思います。


1年以上乗り終えてのインプレ・総括

・ポジション

【ステップ位置】
膝の曲がり具合ですとノーマルが絶妙なポジションだとは思うのですが、直線でスクリーン越しに前方を見るほど伏せるような状況ではステップ位置がもう少し後ろに欲しいところですね。
ただ、総合的に見て不満はありません。

【シート】
丸みのあるシートは長距離を乗っていても内股やお尻が痛くなりませんが、腰をオフセットした際の目安がハッキリしないと思います。
また、シートが柔らかく、表面の滑り止めも効いているので着座位置を頻繁にずらしながら走るときはひっかかりと動き辛さが気になることがあります。

ただ、これらは逆に考えると利点もかなり多いですので、使用用途や好みの差だと思います。

【ハンドル】
シートからハンドルまでの距離は短い印象ですがハンドル位置が低いために腰高感があります。
絞り角が開き気味なのに対して垂れ角は標準的で低いハンドルとなると上体を起こし気味に走る低速巡航や街乗りではついつい上体の保持をハンドルに頼ってしまう部分が大きくなるので、手のひらや手首が痛くなってしまいます。
そこそこ速度が出せて、自然と体を動かしながら乗れる状態ですと気になることはありませんが、逆に速度を出さないと辛いポジションということが言えますので飛ばし気味で走ることを要求されている気分になります。
しかも、この飛ばし気味という速度……、高速道路の制限速度くらいでは快適にならず、公の場では口に出せないような速度域だったりするんです。。

【ポジション総括】
レーシーとまでは行きませんが、コンパクトに収まる乗車姿勢は街乗りに不向きですが、速度レンジがあがると上体の自由度の高さや加重の入れやすさが際立ちます。
ただ、スポーツランとなるとコーナー立ち上がりで上体を斜め前に入れ、腰をオフセットしている状態のときには、開き気味のハンドルと自分の腕の短さが相まって腕に余裕がなくなってしまうことが多く、稀にタンクに腕が突っ張ってしまいます。二の腕でタンクをホールドするということではなく、突っかかるんです。
違和感には慣れもあるでしょうが、身長は160センチ後半以上必要なのかもしれませんね。

・エンジン

【出力特性】
130馬力のエンジンは回してみると驚くほど大人しいことに驚きます。
回転があがるとかなりのパワーを実感することはできるのですが、それでも大人しいエンジンと感じるのは600ccクラスにはめずらしく中速トルクが太いからなのでしょう。

以前にも述べたように、余裕の37ccは中低速というよりも中速で実感することができます。
その中速が太いため高速までの伸びがフラットに感じることができ、比較的大人しい、扱いやすい出力特性に感じるのだと思います。
とは言うものの、600ccクラスは軽く公道では扱いきれない域までパワーが増していることは事実ですね。

街乗りで低中速を使いダラダラ乗ったときとは正反対にアクセルを大胆に開けたときのパワー感のすさまじさには驚かされます。
さらにレブまでまわしてもパワーに落ちを感じないので走りに必死でレブリミッターがかかってからシフトを忘れていたことに気がつくなんてこともあります。

【振動】
エンジンの微振動ですが、回すとけっこうあります。まぁ6Rに限らず600ccの宿命みたいなところですかね。今は600ccSSクラスは250ccクラス並にエンジンが回りますし400cc並にフケも軽いですから。

微妙に気になるのが、まわしたときのザラザラ感。
CBR600F4iですとビーーーーンといった感じの振動なのですが、それとは全然違いますね。このエンジンの持つ唯一ガサツな一面だと思います。

【エンジン総括】
総合的に見るとかなり優等生なエンジンです。
逆に言えば回したときの演出には欠けています。

・ブレーキ

【タッチ】
人の乗ってもらったとき「けっこうカッチリしてるね〜」と言われることが多いのですが、自分の印象では少し柔らかめといった印象があります。
柔らかいというよりレバーのストロークがそこそこあるんです。
ただ、効力が強まるまでにそれほどストロークが必要ではないので人によってはカッチリしていると思えるのかもしれません。

【コントロール】
パッド特性も大きく影響しているのでしょうが、握れば握るほど効きが増しますので非常にコントローラブルです。
ディスクローターを手で挟んでいるかのようなフィーリングが市販車のレベルで味わえるのがすごいです。
効きに関してはノーマルでも十分すぎですね。

・コーナリング特性

バイク自体は軽いのですが、キャスター角とフロントタイヤの扁平が関係しているのか、寝かしこみが非常にまろやかな印象を受けます。
バンク角がついてからハンドルが切れていくSSっぽい挙動は寝かしこみは安心感につながるのですが、初期設定でのサスが硬めであるためか、2次旋回が薄く、鋭い突っ込みはするが、突っ込み一発勝負で曲がるといった印象はぬぐえません。
2次旋回の強いの600Fと比較してしまうからでしょうか。

かといってそれで遅いわけじゃありません。
同じコースをF4iで走ると6Rのほうが速度を乗せて曲がれることが多いのは事実です。バンク中の安定感は6Rのほうが高いですから。
ただ、けっこうタイヤとの相性が大きくでてしまう印象はありますね。

・メンテ性

以前パズルと書いたカウルの着脱も慣れればそれほどといったものではなく、ただ手間のかかるものといった印象です。
要は…ネジを外すだけではなく、スクーターと同じようにツメはどっちにスライドさせるのかってことを覚える必要があるということですね。

プラグ、エアクリーナーなどの交換はすごく手間の掛かる作業なのですが、現在のSSではどれも同じといった印象で、面倒だと思う方はバイク屋にお願いしたほうがいいですね。ほんとうに手間です。

バッテリーの交換にタンクを外す必要があるというのには少し驚きましたけど…


かゆいところに手が届く、どうなの?6R

積載について

こちらがネットを使用したパッキングイメージとなります。
ネットサイズはLです。

まず問題になるのがタンデムシートの丸みでしょうか。

画像のように柔らかいものを固定するには特に問題はないのですが、箱のようなものを積むとなると左右に不安定となります。

つぎにフックなのですが、リア側がリアウィンカー上あたり、フロント側がタンデムステップの根元あたりになります。
前後が離れ、シートカウルを包み込むように固定できますので荷物を安定させやすいのですが、前側を下の方で固定することになりますので、写真のような荷物の大きさでLサイズのネットの許容範囲ギリギリとなっています。(伸縮具合やサイズはメーカーによって異なりますが)
ネットサイズはLLがお勧めです。

また、シートカウルが張り出し、それを包み込むような位置にフックがついていますのでシートカウルへの攻撃性はおのずと強くなってしまいます。

ユーリティースペースについて

画像が荒くわかり辛いかもしれませんが、こちらが6Rのユーリティスペースとなります。
車積工具、ツーリングネット(L)、ウェスが入れてあります。

(わかりやすくするためウェスやネットは見えるようにしてありますので、このままではタンデムシートをロックすることはできません。)

前方に見える白いものが自賠責などの書類です。シート裏に挟んでおくような場所はなく、かといって車積工具の上に乗せてればシートがしまりません。それほどギリギリの状態ですので、もちろん車積工具の下に入れることも不可能です。

シートカウルの左右のふくらみを利用してネットとウェスを忍ばせてあります。
ネットはLサイズ。なるべく綺麗にたたまなければ押し込まないとシートが締まらなくなります。
ウェスは洗身タオルと同じサイズです(というよりそのままですが…)
こちらはさすがに綺麗にたたみ、そこからまるめて押し込むように入れなければ入りません。

結果として、本当に何も入らないユーリティスペースとなっていますが、シングルシートカバーをシートのかわりに装着されますと少しだけスペースが確保されますので多少はものが入りやすくなります。
それでもレインコートを入れるようなことは無理ですね。。。

洗車について
全体的に凹凸が少なくワックスがけが綺麗にしあがりやすいカウル形状です。
また、サイレンサー位置が高く、水の入る心配も少ないのも利点となっています。

サイレンサー周り、タンク下部、サイドカバーは樹脂性となっています。
サイドカバーやタンク下部の樹脂は特に問題にはならないのでしょうけど、サイレンサー周りの樹脂にはワックスがけの際に誤ってワックスが付着しやすい部分となります。

シリコン系ワックスを使用されるのであれば問題はありませんが、カルナバロウ系ですと白く残ってしまいますので注意が必要です。

ノーマルでインナーフェンダーはありません。
リアサスまわりに汚れが付着しやすくはありますが、スイングアーム根元やリアサスには手が届きやすいので洗うのが難しいということはありません。
ただ、エキゾーストパイプに隠れた部分だけは非常に汚れを落しにくい形状となってしまっています。

カスタムついて
国産4メーカー600SS中、最大の欠点がアフターパーツの少なさだと思います。
国外アフターパーツメーカーを探せば必要なものはそこそこ揃えることはできるのですが、限られた中から選ぶ範囲ですので、個性というものはなかなか出しづらく思います。

特に社外マフラーとなりますと国内基準を満たしたJMCA対応マフラーは極少数。爆音派な方はよくても車検時の交換が面倒な方や静かなものを好む方には厳しい状況となっています。(BEETすらレース管しか出していません)

スライダー装着に関してはカウルカットが必要なものが多いです。
左のエンジンハンガーのボルトがカウルに隠れてしまっているためなのですが、カウルを削る場合は円の3分の1程度で済むので比較的簡単にはカットが可能です。
カウルカットが嫌いな方にも一応カウルカット不要のスライダーはラインナップされていますので数は少ないとは思いますが、そういった選択も可能です。
(CBR600に比べたら。。。カウルカット不要のスライダーがあるだけでも羨ましい話ですよ。。)

タンデムついて
まずCBR600F4iやホーネット250との比較でしか話ができないことをご了承ください。
まずタンデムシート位置がすごく高いです。
パッセンジャーの乗り降りはステップに足をかけながらが基本になるのですが、身長の低いパッセンジャーであればステップに足をかけることが難しいこともありました。
前後シートの高低差はSSとしては平均的で、パッセンジャーの視界が開けているので安心して乗っていられるそうなのですが、ライダーからすれば重心の位置が離れてしまうので少々乗りづらくはなります。それでもタンデムに慣れている方であれば許容範囲でしょう。

アップマフラーについてですが、パッセンジャーが短い靴下を履いていると足首を低温火傷してしまいますね。。。

すわり心地は悪くないそうですが、お尻はズレやすいそうです。
座面の表面積が狭いためタンデムベルトはおまけ程度と考え、パッセンジャーには腰をつかんでもらうほうがいいと思います。

カウル着脱について
カウル着脱はかなりめんどくさい部類のバイクだと思います。
アッパー、ミドル、ロアと3分割でネジが多いのもあるのですが、ツメをはめ込む箇所が多すぎパズル状態になっています。
これだけはさすがにやってみないと理解し辛い部分ではありますが、とにかく難しいとだけは頭に入れておいてください。。。


トラブル

購入直後から走行後タンクから”ピュ−”といった空気を吸う音がしています。タンクのエアチューブがどこかでつぶされているのだとは思いますが、キャブ車のようにガス欠症状がでてしまうようなことはないです。
気になる方は一度タンクを持ち上げてチェックしてみてください。
一度タンクを外す作業をされた方は大抵解決しています。(プラグ交換等)


トラブルといっていいかどうかわかりませんが、最初から軽くブレーキ鳴きもありました。


購入後2年くらいでバーエンドの塗装が剥がれてきました。
小さな傷でもあったのでしょうか、内部が錆びて塗装を浮き、あとはパラパラ落ちて気づけば錆の塊です。
これは購入後5年目、新品に交換しておきました。


ラジエターホースから軽くクーラント漏れがあります。
にじみ程度ですのでホースを伝って垂れて途中で蒸発といったくらいなものです。あまり気にはしてませんが、ミドルカウルの穴から丸見えなので少し汚いですね・・・。


2010年8月、走行中FIランプが点灯。
原因は排気バルブを作動させるサーボモーターの故障。
部品代、工賃合わせて17000円ほどかかりました。

2011年
経年劣化によりタンデムシートの表皮が破れました。


購入動機〜納車まで

4万キロを越えたCBR600F4iを事故で破損してしまいフロントが全損状態に。修理費は軽く60万オーバー…。幸運なのか不運なのか乗っていた自分には怪我一つなく、全損扱いされてしまうと30万でてくれればいいような状態でした。

しかし相手の過失9、物損扱い、相手もこちらも同じ保険屋、ドライバーも自分の非を認めているということが幸いしたのでしょうか、保険屋さんも大目に見てくれたようで過失相殺も含め60万円近くが保険で出ることになったのです。

しかし・・・

6Fにはかなりの愛着があり、自分とこれ以上相性のいいバイクはないだろうと修理するかでかなり迷うことに…。

「4万キロも乗ったし次のバイクに乗り換えるいいきっかけ…?」
そう思いながらもバイクカタログを見ていても最近の600SSはどれもとがりすぎていて乗るには抵抗を感じてたい。強いていうなら大阪モーターサイクルショーで試乗した6Rの足つき性とエンジンフィーリングがよかったかなと思いつつ…。(足つきに関しては”思っていたよりも”、”600SSの中では”とい程ですが)

バイク屋は乗換を勧めてくる。「4万キロのバイク直してもまた別のところが悪くなっていくだけだし。」とはまともな意見。しかし。。。買い替えに関して好き勝手いう。「あれいいんじゃない?これいいんじゃない?しかも見事に自分の好みを外してるし…」と…

人の悲しんでいるのに笑顔でバイク談義をする店員さんをどこか許せない部分があり、そこで思い立ったのが6Fを直して車検のない250ccの中古を買い足すといことでした。

欲しい250というと2stレプリカ。自分が好むジャンルのバイクでないとわかりつつも、この期を逃すと一生まともな2stレプリカには乗れないのではないかという焦りからでした。
2st250となると…Vガンマかなっと。デザインが好きですし値段もそこそこで買えそうだからという理由で。

さっそくバイク屋さんに相談しにいったのですが「ガンマは玉数少なくてほとんど見ないよ」なんて悲しいお言葉をもらい、「2stがいいならNSRにしたら?」といわれたのですがどうも乗り気になれずCRMにしよっかな…なんて方向性すら全然さだまっていない状態が続きました。

悩みだすととことん悩む性格のためか、バイク2台の置き場所や維持費までにも不安をもってしまい自分では妥協に近い形で6Fを廃車、新たにバイクを購入する決意を決めたのです。

で、やはり乗り換えたいバイクがない…

だったら6Fにもう一度乗る?、いやせっかく買うのに同じバイクというのももったいない…
などと悩み、またもや妥協に近い形で候補にあげたのがホーネット600の05モデルか6Rでした。
VFR800、ホーネット900、CBR600RRも気にはかけていたのですけどね。

2台から1台に絞るのは案外早かったです。
6Rを選んだ理由は逆にホーネット600の値段が6Rとほぼかわらなかったことや、入荷もマイナー車のため時間がかかりそう、あとネイキッドにしては装備がよくないといった理由からでした。

車種が決まればすぐさまバイク屋に注文。「6Rなら入荷してる店多いしけっこう簡単に手に入るんじゃないかな〜」なんて軽く考えていたのですが、注文から1ヶ月たっても入荷未定という返事しかもらえない…

そうこうしている間にも6Fの廃車が決まり、せっかく色々したのだからと部品どりのためバイク屋へ。

しかし…

ノーマルパーツは持ってる?なら持って来て?
HISSのセンサーこの間ライトと一緒に持って帰ったけど、こんど持って来て。これがないとエンジンかからないから。
メーター(逆車用)は持っていかないで。持っていくならノーマルメーター持って来て欲しい。
などと、どうも人様が断腸の思いで廃車を決めた愛着ありまくりの6Fを売ろうとしてる発言をするのです。
それがどうしても許せなかった自分は6Fを実家へ置き修理を決めることにしました。

修理を決めると気が早いもので…中古パーツをあさって実家に持ち帰ってから1ヶ月もしないうちに修理完了…気付けば4万キロも走ったバイクに20万近くかけていたのでした…(足回りだけは中古だと気持ち悪いので新品で…)

そのころ6Rはというと入荷時期が6月中にはなんとかなりそうと連絡を受け手付金20万払った状態に。もう後戻りはできなくなっていました。

どのみち6Fも今後色々と維持もむずかしくなりそうだし乗換時期は遠くないと6Rとの同時所有を決断。
バイク屋さんに不満をかなり感じていたのですが、冷静に考え修理見積もり料(修理代の1割が相場でしたっけ?)や実家への運送などのお金を要求せずに自分の無理を聞いてくれたことを考えるとこの決断がお互いにとってよかったんだと思います。

そして6月の下旬。「ひょっとしたら今月の納車は無理になることも…」と連絡を受け7月7日、七夕様に納車されたのでした。

任意保険も新たに入ったのでかなり厳しい状態になったんですけどね…

ちなみに6Fと6Rの乗換えは実家と自分の住んでいるマンションとの往復でおこなっています…


主要諸元

エンジン
種類   水冷4ストローク並列4気筒 
排気量   636 cm3 
ボア×ストローク   68 x 43.8 mm 
圧縮比   12.9 : 1 
弁方式   DOHC, 16 バルブ 
燃料供給方式   電子式燃料噴射(ツインインジェクター) 
点火方式   フルトランジスタ 
始動方式   セルフスターター 
潤滑方式   圧送式 ・ウェットサンプ 

駆動系
変速機   6段リターン 
最終減速方式   シールチェーン 
一次減速比   1.891 (87/46) 
ギヤレシオ: 1速 2.923 (38/13) 
  2速 2.055 (37/18) 
  3速 1.666 (35/21)  
  4速 1.450 (29/20) 
  5速 1.272 (28/22) 
  6速 1.153 (30/26) 
最終減速比   2.866 (43/15)  
クラッチ   湿式多板 
 
フレーム
形式   ペリメター(アルミニウムプレス材) 
ホイールトラベル: 前 120 mm 
  後 130 mm 
タイヤ: 前 120/65ZR17M/C (56W) 
  後 180/55ZR17M/C (73W) 
キャスター   25° 
トレール   106 mm 
ステアリングアングル(右/左)   27o / 27o 
 
サスペンション
前: 形式 テレスコピック
(倒立、インナーフォーク 径41mm、圧側/伸側減衰/スプリングプリロード調節機能 、トップアウトスプリング装備) 

後: 形式 スイングアーム
(ボトムリンク式ユニ・トラック、リザーバータンク付ガス・ショック、スプリングプリロード調節機能 、トップアウトスプリング装備) 
  圧側減衰 無段階調整式 
  伸側減衰 無段階調整式 
 
ブレーキ
前: 形式 デュアル・セミフローティング300 mm ディスク
キャリパー デュアル・ラジアルマウント対向4ポッド・4ピストン・4パッド 
後: 形式 シングル 220 mm ディスク 
キャリパー シングルボア ピンスライド 
 

車体
全長   2,065 mm 
全幅   715 mm 
全高   1,110 mm 
軸間距離   1,390 mm 
最低地上高   120 mm 
シート高   820 mm 
乾燥重量   164 kg 
燃料タンク容量   17 L 
 


性能
最高出力   95.5 kW {130 PS}/ 14,000 rpm 
最高出力(ラムエア加圧時)   100 kW {136 PS}/ 14,000 rpm 
最高トルク   70.5 N・m {7.2 kgf・m}/ 11,500 rpm 
 
 


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