ガリガリガリガッシャァ〜〜〜ン
ホーネットとの別れは突然のようにやってきた。
場所はいつも走るR162周山街道、、、九鬼ヶ坂という場所の連続ヘアピン。
道に慣れすぎていた。。
ステップのバンクセンサーを擦りながらも心の中で「もっと!もっと速く」と叫んでいる自分がいた。
案の定バンクセンサーを支点にタイヤが浮き、そのままクラッシュ・・・
速度は60〜70キロ。それほどスピードも出ていなかった
たいした痛みもなくホーネットへ駆け寄る。幸いカウルは割れていない。
が、オイルが漏れてきた・・・。
クランクケースが割れていた。
ホーネットを道の脇へ動かす。フロントに曲がりは無いようだ。
道路わきでいっぷくしながら色々を考える
(ここで一度同じようなことしたっけ・・・瞬間的にタイヤが浮いてグリップが戻ったと同時にハイサイド状態・・タンクに腹をおもいっきりぶつけ道路わきで悶えてたっけ・・・)
(前々からバンクセンサー外せって言われていたのに・・・)
(昨日もチャットでそんな話題でたっけ・・)
あ〜またバイク屋にきて貰わないと・・・遠いのに申し訳ないないぁ・・
バイク屋のおっちゃんが1時間半ほど経って到着。ホーネットをトラックに積み助手席に座る。
おっちゃんは落ち込んでいる自分に色々な話を聞かせてくれる。ヘッドライトバルブが走行中に切れて民家に突っ込んだ話、ブライドコーナーを曲がったらトラックがいて追突。鉄の塊状態になったお客さんバイクを苦労してトラックに積んだ話などなど、、。
客商売だから・・・など関係ない。おっちゃんの人柄の良さに心が少し癒される。
バイク屋に着くとおばちゃんが心配そうに出てくる。
以前事故してバイクを取りにきてもらい元気にトラックからおりて「あ〜これくらい平気、平気」など言いながらも入院、手術に至った経緯があるからである・・
(このとき何事もなく下宿先に戻ろうとしていた自分を実家に帰ってほうがいいと言ってくださったのもこのおばちゃんである。)
「今は調べないとなんともいえないかな」
「ひょっとしたらこれでお別れかもしれないけど・・」
バイク屋のお兄さんの言葉であった・・・
「お願いだから直って・・・」そう願いながら家に戻り眠れない夜をすごした
・・・
次の日朝一でバイク屋へ行く
やはりホーネットはエンジン乗せかえないと修復不可能とのこと
エンジンを乗せ換えて乗っても3万キロ以上走ってたら各部がへたってきてるからいつまで乗れるか・・・
悩んだ・・・しかし手放すことにした・・・
色々なことを考えると涙がでる・・
自分にとってこのホーネットは世界でたった一台の自分だけのホーネット。
傷はあるが原型を保った綺麗な綺麗なホーネット
「ごめんホーネット・・・自分の腕が未熟なだけに・・」
こんなことで別れがくるなんて・・・・
今は自分を責めることしか出来ない。
「私はあなたの良きのパートナーであったのだろうか・・・・」
「少なくとも私にとってあなたは最良のパートナーでした・・・」
バイクとは快適な乗り物とは言い難い。
熱さ、寒さ、体の辛さ・・・しかし、そのことがバイクを楽しくもさせる。
アクシデントやハプニングの話を他のライダーとしているだけでそのときの辛さなど忘れ大笑いができる。
出来の悪い子ほど可愛いと言うが、バイクとは乗り物として出来の悪い子そのものだ。
しかし辛さ、楽しさをともに分かち合い、そのことでますます好きになっていくホーネット
本当に今までたくさんの思い出をありがとう。
あなたは自分に世界の広がりを見せてくれました。
そして・・・
おやすみホーネット・・・・
スパコンは「よもだ君」ステダンステーは「こたろう君」VTRシートカバーは「たにし君」ハンドル、バーエンド、ハンドルブレースの3点セットは友人に使ってもらうことにしました。
少しでも思い出のあるホーネットの部品がこの世に残っていてくれれば自分もありがたいです。。。また会うこともできるからね!
カウルはうちの部屋でゴロンと寝てます。。ホネ用に加工したので使い道がまったくない・・・・場所とって困るんだけど、、(笑)
カウルは売りません