周山雪見ツーリング(2014年2月11日)

参加者:自分(フォルツァ) 


東京で45年ぶりに20cm以上の積雪を観測した3日後の2/11日、京都市内は風は強いながらも久しぶりの晴天に恵まれていました。

晴れとなると走らなければもったいないと考える自分、今年まだ行っていない周山へ行くべしと京都府北部の天気をチェックします。

曇りときどき雪  最高気温2度 おぉ… かなり微妙な天気。

しかも京都府北部とは舞鶴の天気のことで、丹波山地ど真ん中の美山町の天気はこの時期荒れ気味…

でもまぁ…、とりあえず行くだけ行ってみて、無理ならやめよう。
問題なさそうなら雪に埋もれたかやぶきの里なんてのもオツかなぁ…?と、このときはそんな気分でいました。

周山街道への入り口であるいつもの福大路交差点までやって来ると、自分の数台前に周山方面へ向かうZZR1200を発見。
この時期にそちらへ向かうライダーがいるというだけでも妙な嬉しさと仲間意識が芽生えてしまいます。

御経坂峠手前という序盤の序盤から路肩に雪が見え始め、「今日は無理かも」という思いがよぎります。山もいつも以上に白いし…

御経坂峠を越え高雄駐車場手前、むちゃくちゃ寒いと思ったら温度計は1度の表示。グローブ2枚重ねで走っておりますがすでに指先が痛く感じてきています。

先ほどお仲間と意識したZZR1200は高雄駐車場に入ってしまった様子。
そこから先は路肩に雪が多いせいか車がやたらと遅く走る(30〜40キロ)ので寒いだけで進まない一人我慢大会な状況へ。
それに嫌気がさしビュ〜〜ンと前へ出るも、結局は同じことの繰り返しです…。

笠トンネル出ると温度計は−2℃を表示していました。
しかしこの温度計、いつも低めに表示されてる気がしてならないわけですが、ただもう指が痛くて痛くて我慢の限界に達しているのは正直なところ、-2℃が本当かどうかは置いといて早く京北トンネルに入って少し温まりたいという気分です。

冬のトンネル内は外気よりも暖かいというのが冬のツーリングのひと時のやすらぎではあるのですが、体感的に京北トンネルは暖かくはなく、指の痛みも我慢の限界というところ。
凍傷をおこして指先が壊死してくるんじゃないか…プチ冬山登山者気分に浸ってみたりもするんですが、現実たかだか−2℃なんですよね…。
市内でも夜中ならそれくらいの気温になることもあるのに、なんでこんなに耐え難いんだろう…。

雪の冷気はすごく冷たいというのが1つの原因。
ただ2つ目の原因として、年々自分が寒さに弱くなってきているという実感のほうが強いです(涙)
う〜ん…寒さに弱いと公言してしまうには30後半はまだ早いとは思いたい、強く思いたいとこではありますが…。

指の痛さに耐えかねて、京北のコンビニで一度休憩を入れることにしました。
家からここまで30キロくらいしか走ってないと思うんですけどね(汗)

京北のコンビニにバイクは自分一人でした。
こんな日でもここなら1台くらいはバイクがいるのではないかと思ったんですけど、やはりいませんか。
そうですよね、大雪の後ですから走りに来ませんよね。
高雄駐車場からここまでの間で見たバイクは原付含め2台でしたし。

って思っていたら目の前をW650?800?400?がブーンと通り過ぎていきました。
「おぉ〜いるよ、やっぱり元気な人が。」と思っていたのも束の間、数分後、Wは戻ってきて、京都向きに通過していくのでありました。

ホットコーヒーの熱で指の痛みは回復したのですが、「やっぱり今日は寒し過ぎるので帰ろうかな」なんて考えていたんです。深見峠も雪で埋もれてそうですし。

でも根っからの貧乏性。
なんかここまで来たのがもったいない気がして、行けるとこまで行ってみることにしました。

マンガン鉱の交差点へやってきたとき、日吉方面からの2stレプリカ2台が信号待ちをしている姿を発見。
彼らはどこ行ってきたんだろう…
この状況でレプリカというのが笑えて仕方ありません。

で、相手からはどう写るのか。
デカスクがシティーコミューターという社会認識がある限りは、どこへ行こうが地元のおっさん。 デカスク文化を恨むと共に、背負ってしまった悲しい性です。


さて上弓削のストレート前半。
フォルツァが保護色みたいです。


カモノセのストレート後半になるといつもなら現れる路面の雪も今日は路面に雪がありません。
除雪が行き届いてる?ひょっとしたらいける?


そんな淡い期待は経験とともにしなくなりましたけどね。

えぇわかるようになってきたのです。対向車を見れば・・・。

カモノセの直線で対向車のドライバーがこちらを凝視した場合には深見峠は雪まみれ。

フロントグリルに雪が積もっていたら吹雪いてる。
まぁ概ねこれで正解ですし、凝視されたので深見は雪まみれでしょう。


深見峠へ突入。
日の当たるところはほぼ路面が見えてました。タイヤの通らないところはシャーベットですけどね。
日陰になるところは、わだちを選べばアスファルトを走れるといった感じ。

写真撮ると片手運転になるので安全なところの写真しか撮れないですが。

深見直角コーナーから先は雪の上を避けて通れない箇所が何箇所かはありましたけど、まだ気分的には「これくらいなら大丈夫」でした。

深見トンネルへ突入。
しばしの緊張から解き放たれる時間です。

出口付近に差し掛かったとき、1台のバイクが止まっており、端でライダーが飛び跳ねてる?のが見えたので、「テンション高いな〜」と思いつつ会釈して通り過ぎしました。
少しでも暖かいトンネルで暖でもとっていたのかな?
しかし、こんなとこまでやってきてお互いアホだね〜なんて思いつつ。

トンネル出口は雪が踏み固められテッカテカになってました。
ここの出口がテッカテカになるのも毎年のことなので警戒はしてましたけど、やっぱり「おおぉ・・・」と焦っちゃいますよね。
何度かリアをツルッとやっちゃったこともありますし。

あ、ひょっとしてさっきのライダーさんは速度を落とせって合図してのかな?


深見トンネル以後は除雪されてなかったのでしょうか?
トンネルが南丹市と京都市の境目なので、そこで区切られたとか、なにやらなんだかのしがらみでもあるんですかね・・・
でも道自体が国交省が管理だから・・・
う〜ん・・・。良くわからないですが、とにかくバイクにとってはえぐいです。

こういうときは右側のわだちを進みたい気分なんですよ。左側のわだちは除雪された雪が崩れてきて、それが踏み固められてしまうことが多いので。
でもね、以前それで大失敗したので、根性で左を行かなければならないのです。

なぜかというと・・・

車がセンターライン守らないので右のわだちに沿って進むとカーブで対向車線爆走してしまうから(涙)
対向車が来たら左のわだちにライン変更したらいいと思われそうですが、まずできないですよ。
雨の日の線路を斜めに横切ってフロントが滑った経験のある方は多いとは思いますが、それの凹凸版ですからね・・・、いとも簡単にこけちゃいます。。

しかし、この次の右コーナーはこの時期一番のデンジャラスコーナー・・・
やな予感がすると思ってましたが、やっぱりわだちはなく雪で踏み固められてます。。。
下り勾配、右コーナー、圧雪。
徐行で走りましたが、それでも怖かったです。。。


デンジャラスコーナーの次の複合左コーナーの次のストレートですね。
ここは日陰でないのでいつも比較的マシな場所です。


深見の集落まできたら一安心でした。


無事、美山牛乳到着。
地元のおっちゃんがバイクで牛乳買いに来たのではないです。
む〜〜〜〜っちゃくちゃ寒い思いをしながら、なんとなくで行けるとこまででやってきたのです・・・。


気温はマイナス1度。なんかそれ以上に寒く感じるんですけど・・・
風が強いですからね。。。


東屋には氷柱。


男は黙って・・・


美山牛乳ソフト コーヒーミックス アラレまぶし
(アラレは勝手に付着しただけです。念のため)

この寒さ中でも営業している美山牛乳ソフト・・・

これは我々に対する挑戦だと認識して間違いないかと。

しかしそれがウケているのは確かで、アイス屋さんの前でカップルがなにやらやりとりをしている。
身振りから想像するにこういうことだろう。

指差す彼氏 「ソフトクリーム食べようか」
手を振る彼女 「いやいやいや ありえへんし」
食券を買う彼氏 「まぁまぁまぁ」
店に入る彼氏 その後仕方なく入る彼女 「いや、おかしいってこれ」
店をでて一口食べたあと二人で爆笑

そして、ソフトを食べている自分の横にいた中年夫婦も食い付いた。
夫 「ソフトクリームたべるか?(ニヤッ)」
妻 「こんな寒いとき、そんなん食べられへんわ」
夫 「俺は食べるで?」
  「あとで欲しい言うてもやらへんで?」
妻 「勝手にしい」
夫 「ほな買うて(こうて)くるわ。」
   「やらへんで?(ニヤ)」

寒いのによくやるわ・・・・(え?)

ちなみ氷点下で食べるソフトクリームには新たなる発見が!

口に入れてもそれほど冷たいと思わない・・・・・

そんなわけで美味しくペロリと頂いたわけですが・・・

その後、体が冷えたのか震えがとまらなくなってきた(涙)
自分、まだ来た道をバイクで帰らなければいけないというのに何やってんだか・・・。

とりあえず、かやぶきの里なんて言ってる場合ではなく、そそくさと帰えります。
いや、この積雪ではどのみちかやぶきの里には辿りつけないし(涙)


帰り道、車の後ろを慎重に走っていたら、深見峠の手前にある深見集落でまさかの車から道を譲られるというハプニング(涙)

この先、雪がてんこ盛りなのを知っているだけに、その行為(厚意)は鬼だと思いましたよ。。。

まぁとりあえず路面が見えているところは頑張れるだけ頑張ったんですけど、路面が見えてないところでは徐行しかできないのと、トンネル出口の定点観測でどのみち止まらないといけないことも考え、深見トンネル手前の直線で譲ってくれた車が通りすぎてくれるのを待ちましたとも・・・
路肩は雪がてんこ盛りなのにそこへ突っ込んでいってね・・・。

新しく買ったバイクがあれば、それで1度は走ってみるというのが恒例になっているので、今回はフォルツァで走りに来たわけですが、スクーターはクラッチを切ることも、半クラッチも使えないため雪の上での発進&再加速は非常に難しいんですね。ちょと失敗。

あと雪の盛り上がりで簡単に底がついて亀の子状態になるのはスクーターの宿命でも、アドレスやグランドアクシスのように両足着いて2輪2足でハンドルを押し出す形での雪からの脱出も不可能。
シートからお尻を上げてサスを伸ばした状態で一生懸命押さなきゃならないです。
とにかくこいつは重いわ、底がひっかかるわ、発進が難しいわと大変だと思いました。

深見トンネルへ戻ってくると、バイク2台に救急車と消防車が・・・。
さっきのテンション高かったライダーさんが実は怪我をしていたとかそういったことでないことを願うのですが・・・。
とりあえず通り過ぎたくらいではバイクが破損しているようには見えませんでしたけど、可能性で考えるとトンネル出口の圧雪で転倒してとか・・・?

けっきょく真実はわかりませんけどね。。。
まぁ今日は難易が度高いことは事実です。


いつものように定点観測


除雪された雪の壁が今年は高いです。
これなら止まれなくてもまっすぐ突っ込んだら助かりそうだと思えるのですが、残念、たぶん中身はガードレールです。

深見峠最終コーナー(京都向き)まで戻り、カモノセキャビン(喫茶店)を通りすぎるとき、横目でチラっと見てみると、1台のバイク(Ninja400)を発見。
このクソ寒い中でも、走る人はやはり走りに来ているということですね。

帰りはノンストップで帰ってこれました。
栗尾トンネルあたりで限界を感じていましたけれど、高雄手前からは日差しがあり、目、指、つま先の痛みもそれで少しは緩和されたので無理やり帰ってきました。
ほんと太陽は偉大です。信仰されるのもよくわかる気がしました…。


高雄病院向かいのコンビニ。
綺麗に見えてドロドロです。


この白いのが凍結防止剤が乾いた結晶。


とりあえず足回りはすぐ洗わなければサビサビになるんですよね、これが・・・。
冬の天敵は寒さよりも実はこっちかもね・・・。

しかし、自分悟りましたよ…。
もう歳なんだし、そろそろハンドルカバーを検討しろってことを…。
いくらグローブを2枚重ねにしても、手足の指が痛すぎてどうにもなりません。
「昔はこんなでもなかったのになぁ」を心の中で何度つぶやいてたことか。

ただまぁ、今日を選んだのは失敗だった気もするんですけどね・・・。



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