お仕事ベンリィ
HONDA ベンリィ 110 PRO 2013年式
インプレッション
原付2種最遅バイクとして有名なベンリィ110ですが、それを理解したうえでも、やはり遅さには不満が出てきます。
最高速が伸びないのは想定の範囲として、まぁそれでも平地で88キロくらいまでは出てくれるので、街中オンリーな使い方では十分な速度です。(完全に伏せたらあと1〜2キロは伸びるかも)
しかし加速と登坂力がびっくりするほど悪く、こちらに対する不満が大きいです。
加速は2ストの50ccに50キロ辺りまでは同等か少し出遅れるといった感じ、体感的にはスペーシー100と同じくらいでしょうか。
再加速も悪く、全開固定に執着してしまうので、常に余裕がない走りとなってしまいます。
慣らしが終わったことと、リコールのためクラッチASSYを交換をしたことで少しマシにはなったのですが、坂道でのゼロ発進では後続の車を気にしなければいけないくらいの登坂力と加速力には唖然とさせられました。
ちなみに10%勾配の上り坂を上がる機会も多いのですが、ここまでの勾配になると40キロでません。
この坂でおばちゃんの乗るJOGポシェにジワジワ離されていったときは、なんともいえないせつなさと、ベンリーの遅さを語るうえでのネタが出来た喜びとで複雑な心境になりました。
ちなみに下り坂ですと、レブリミッター当てっぱなしでひたすら頑張って95キロです。
まぁ意味のない最高速ではありますが参考までに。
前後タイヤの接地感が悪くなく、思いのほかよく曲がりますが、従来のスクーター達にくらべてスタンドは擦りやすいのでバンク角は浅め、それで困ることは自分的にはありません。
しかし見た目に反して、ニュートラルステアで曲がれる特性は、コーナリングを楽しめる要素にもなっています。
が・・・
コーナーを突っ込んで、グイグイっと曲がっていっても、立ち上がりで加速できないので、トータルではまったく速くないのが残念というか無念すぎ。
デリバリーバイクを仕事で操るセミプロであるという威厳というか、格の違いをコーナリングで見せ付けることは残念ながらできないのです。(威厳や格ってのは冗談ですので本気にしないように)
さらにフロントフォークのダンパー特性が貧弱すぎて、減速帯やギャップがあるようなところではフロントフォークが底つきしてしまい、”コンコン”と音が出ると同時に小刻みに跳ねてしまいます。
こればかりは様々なシチュエーションを走るセミプロライダーさんであっても”危険”といわざるをえないので、セミプロライダーとして華麗にコーナリングするのは、良く知った場所でのみ行ってください。(半分冗談ですよ)
前後ドラムブレーキなので制動力は超貧弱。
新聞配達など重いものを運ぶセミプロライダーさんにとっては死活問題に思えます。
通勤ライダーとして、朝の一分一秒を争うような、人様には見せられないような走りをグランドアクシスやアドレスで10年以上も続けてきた自分ですら、ベンリィに乗っているときは80キロも出すと恐怖でチキンレースな気分です。
先ほどエンジンの項目で例に上げた10%勾配の坂の下りとなると、勢いをつけてしまったら最後、ドラムでは全然止まれないうえ、フロントがフルボトムしてコンコンコンコンと飛び跳ねてしまうので、生きた心地がしないくらいです。
ブレーキ自体でも止まれない、サスも暴れて止まれない、制動力はダブルで欠点が存在しています・・・。さらに言えば純正タイヤもあまり信用してないんですけどね。
前後バランスはフロントが弱いので相対的にリアの効きが良く感じるのか、リアは積極的に使いやすいです。
足での操作には何の違和感も感じていないのは、ミッション車が足でのブレーキになっているからでしょうね。
ちゃんと計算してるわけではないですが、35〜40の間です。
街乗りしかしませんので条件の一番悪い中での数値だと思います。
プロなのでリアブレーキが足元にあり、これがフロアに荷物を載せるときにはすごく邪魔です。
フロアを活用するときは、コンビニフックにぶら下げておけるくらいの物までと考えておいたほうがいいでしょう。
また、シートのストッパーなんでしょうか?シート前部の裏側に金具がはみ出していて、フロアに横から荷物を押し込むと、そこに引っ掛けて荷物を傷つけたり、袋を破いたり、地味にいやらしい不満点があります。
基本、積載物はフロントバスケットとリアキャリアに積むことになるのですが、フロントバスケットに軽いものを入れると風で飛んでしまいますし、リアはロープで固定しなければいけないので、圧力が掛かって潰れてしまうようなものであれば、リアBOXを用意する必要があります。
決まった大きさの荷物ではなく、毎回違う荷物を運ぶという方は、フロアの使い道からプロではなく、STDに前カゴと大型キャリアを装着したほうが使い勝手はいいと思います。
実際自分もそうしようと思いつつも、会社の予算を通しやすくするため、最初からオプション扱いのものが装着された110プロで、車体のみの見積ならば削られるところがないと、仕方なくプロを選んだわけですから。
ネイビーが良かったのですが無念・・・。(プロは白のみ)
しかしプロの利点は、左手の操作がウィンカーのみなので、カブにも似たような新聞や封筒を左手に掴みながら郵便受けから郵便受けまでを走ることには便利だったりもします。
あとは傾斜地でも安心して止めておけるとパーキングブレーキですね。
実際はほとんど使いませんが、山間部などでは大きな差になると思います。
少し話しが逸れましたが、キャリアに関しては、フラットキャリアですので、固定さえしっかりできれば、キャリアの大きさぶんだけ何でも運べるというのがこのバイクの特徴。
もしはみ出す場合でも以下の通りまでなら問題ありません。
積載装置の長さ+0.3�丹焚�
積載装置の幅+左右0.15�丹焚�
高さ地上から2.0�丹焚�

まぁさすがに左側の写真くらい大きくて重いものになると周囲からは「危ないからやめておけ」と言われてしまうのですが、荷物さえしっかりと固定できたら、後部座席に人間を乗せるよりも小さいですし、軽いわけですから、タンデム経験のあるライダーにはなんら不具合はありません。
そして、仕事柄、椅子のようなものを運ぶ機会も多く、積載した姿から連想したものは以下のようなもので・・・

聖帝サウザー様にもご納得いただけるタンデムシート選びがマイブームに。

まずは普通に椅子ですね。シャワーチェアなんですけど。
いちおう座面と背もたれにクッションが装着されていますが・・・、でもこれじゃ正直貧相・・・。

それじゃということで、肘掛けつきの家具調にしてみます。
ってポータブルトイレなんですけど。。
少し高級感を出すために座面にマットを敷いてみます。
って車いす用防水マットなんですけど・・・
でもこれで、サウザー様が長旅で万が一失禁されても問題なし?
むしろ、蓋をあければそのままトイレになるというのはトラック運転手から羨望のまなざし?
いや、使用してしまえば、公然わいせつです。。

少し無骨な椅子を・・・
って電動昇降あがりかまち用リフトなんですけどね。

リモコン1つで座面の昇降&回転が可能。
走行中に操作をすればメリーゴーランドとコーヒーカップを足したような、サウザー様もご納得のスペックに!
おや・・・
花柄をバックに「ウフフ」「アハハ」な世界が想像されて・・・、とても世紀末ではない・・・。

そこであたらなる提案。
鉄パイプをブンブン振り回して「ヒャッハー!」ができるよう、立って乗るのにちょうど持ち手を設置、お立ち台として使用してみてはどうかと。
え・・・
これじゃもうタンデム”シート"ではないと・・・?
う〜ん。上手くいかないものですね。
って、いい歳こいたおっさんが、くだらないことして・・・
世も末だねぇ・・・(と〜きは、まさに世紀〜末♪)ちゃんちゃん。。
リアヘビーであることと、積載ありきで装着されている太いタイヤの接地抵抗が少し大きいため、押し歩きでは119kgのバイクの割に、感覚的に重く感じますが、成人男性なら取り回しに困ることはまずないでしょう。
センタースタンドも空荷であれば軽々かけることが可能です。
女性には少し重たく感じるかも・・・?
とは言っても荷物を載せてナンボのバイクですから、空荷でとり回しに無理が生じるなら他の方法も考える必要があると思います。

ハンドルの切れ角が大きいのは便利です。
倉庫や店舗内からバイクを出し入れするときに、車体の大きさのわりには小回りが効きますし、路地でUターンするときも、乗車しながら片足をつき一発「おりゃっ」と思いっきり寝かしこめば3m道路でもUターンが可能です。
同じく3メーター道路でもUターン可能なアドレスV125等に比べると、重さがあるのでそこそこに気合はいりますけどね。
重い荷物を積んでいるときのセンタースタンドがけはさすに大変です。
30キロくらいの重さのものを載せていればサイドスタンドではバイクごとひっくり返ってきますから、ヤマハのギアのようなセンタースタンドがあれば嬉しかったです。
足を前に投げ出せないタイプのスクーターは、ビーノやスクーピーを借りて乗ったくらいしかなかったので、どうしても窮屈そうなイメージがありましたが、プロはリアがフットブレーキなので、必然的に足を真下に下ろしておく必要があり、そこは気にするところではありませんでした(汗)
その姿勢で乗車していても、自分は足が短いので、膝が上がりすぎる等の窮屈さは皆無です。
フロアも低めに設計がされていて、信号での足の上げ下ろしがすごく楽におこなえます。
ハンドルは少し高め、やや幅広。
高めに位置されたハンドルは上体の自由度が高いですが、ハンドル切れ角が大きいので目いっぱいハンドルを切ると外側のグリップが少し遠く感じるくらいにはなります。
シート高は低め。
クッションの弾力は座るばしょに印象が変わり、前に座るとやや固めな印象、後ろに座ると心地の良い反発になります。
結論として、シートもポジションもなんら不満なしです。
【ガソリンタンク】
脅威の10リッタータンク。北海道ツーリングでも怖くない航続距離です。
いや、むしろこのバイクはツーリングバイクなのかもしれない。
2016/5/5〜5/6、京都から、しまなみ海道へキャンプツーリングへ行きましたが(往復830キロ)、やはりベンリィの10リッタータンクはすごく便利でしたし、頼もしかったです。
郊外でメーターが半分を切っていても、何も問題ありませんし、日が暮れてから山奥にあるキャンプ場へ行き、朝日とともに出発するような場面でも、ガソリンスタンドの有無を気にせず、昼になったら普通にガソリンスタンドへ寄ればいいという気分で走ることができます。
それに加え、ガソリンタンクのメーターが振り切ってしまっても、そこそこにガソリンが残っているというのも安心できる点の1つになっています。
【メーター】

ご覧のようにごくごくシンプルです。
スピードとオドメーター、燃料計とターンシグナルしかありません。
時計とトリップメーターがど〜〜〜〜〜〜しても欲しい。
燃料計はEで振り切って、針がストッパーに当たっていても1リッター以上は残っていることが多いです。
知らぬ間にハイビームに切り替わっていても気づかずそのままというケースが多々あります。
【ヘルメットホルダー)
メットインがないのでヘルメットホルダーが装備されています。
サイドバッグをつけてしまったので使えなくなってしまったのですが・・・。
【大型リアキャリア】
プロの標準装備。
後端が跳ね上がっているのはプレス仕様を意識してのことだと思いますが、箱状のものを運ぶ自分にとってはズリ落ち防止にはならないので、フラットであったほうがありがたかったりもします。
【フロントバスケット】
プロの標準装備。
気軽にポンポン物を入れられるのですが、軽いものだとすっ飛んでいきますね(汗)
バスケット内側のネジ出っ張りが気になります。商品に傷をつけてしまうんですよね。
【インナーポケット】
おまけ程度のポケットです。浅いので伝票入れにもならないんですよ。
【サイドスタンド】
接地面が大きいので、未舗装路でも安心。
キャンプツーリングをされる方にもいいと思いますよ。
サイドスタンドを出していてもエンジンは停止しないようになってます。
その状態ではアクセルを開けても点火がカットされ、発進できない安全装置がついてます。
これは便利ですので他のバイクでも採用して欲しいくらいです。
ただ難儀なのが、スタンドを収納してから1〜2秒待たなければ点火カットされる症状がでてうまく発進できないことが多いんですよね・・・。
【パーキングブレーキ】
坂道でもサイドスタンドで止めておけるようにパーキングブレーキがついてます。
これはプロのみの装備です。
「おぉぉホンダのベンリィ号じゃないですか」
「今のベンリィはこんな形してるの?」
「わしも若い頃にはベンリィに乗ってて〜●×△※■」
とにかく年配者からのリアクションが多い&よく話しかけれます。
それとヤマハのギアと勘違いされているのか、それとも50ccだと思われているのか、カブの50であろうが、4st50のスクーターであろうが、信号待ちでバンバン前に入ってこられてすっごい邪魔になることが多いです。
アドレスV125でなら、出だしで一気に前に抜け出すことが可能なのですが、ベンリィではそれができず、前の50cc達が頭の取り合いを終え、左に一列になった頃合をみて、後ろからピューと抜くことになります。
が!、原付の頭の取り合いが終わる頃には、車が原付を抜くタイミングを伺っています。
当然、前をふさがれているベンリィは真っ先に車に抜かれ、その後、原付達を抜いたろころで、けっきょく車が前を塞いでしまうというオチ・・・。
こら!4st50ccども! 発進でもたつくなら前にでてくんなや〜〜あほ〜〜〜
デリバリーバイクとは言え、まずは速いものを先にいかそうぜ・・・。
トラブル
中国生産ということで信頼性に疑問をお持ちの方は多いと思いますが、やはりというかトラブルはそこそこに多いです。
ただ走行中に危険なトラブルや立ち往生ということはなく、不具合があればバイク屋さんに相談し、保障で直してもらってい、今のところ大きな問題には至っていません。(まぁFホイールトラブルは怖かったですが・・・)
・納車2日後にヘッドライトバルブ切れ。
バイク屋さんに相談して無償交換
・納車から1ヶ月でフロントブレーキ時に”コツコツ”と手ごたえと音が出るようになり、それが段々と酷くなり常にABSがきいているかのような状態に。
バイク屋さんに相談、保障対象でのフロントホイールの無償交換で解決。
・クラッチのリコールがあり無償交換
・シートを固定する吸盤がすぐにダメになって、シートがグラグラのまま乗っています。
・トラブルなのか仕様なのか、鍵を刺してる途中でシリンダーが回ってしまい、奥までスムーズに刺せないこと。
・最初からなのですが、セルが空回りすることが多いです。セルボタンを何度か押しなおすといずれギアがかみますが。
・こちらも仕様だと思いますが、サイドスタンドを収納した瞬間にアクセルを開けたら失火して発進できません。
・サスが沈んだ状態(ブレーキ中、コーナリング中)でギャップを拾うと、フロントフォークから”コン”と音がします。底つきしてると思うのですが、フォークにオイルは入ってないのでしょうか・・・?
●よいところ
・積載性
・航続距離
・見た目のかわいらしさ
・無限の可能性!
●わるいところ
・加速が悪い。
・速度がでない。
・登坂力が全然ない。
・ブレーキの効きが最悪。
・まともにつかえる小物入れがない。(書類入れはある)
・リアタイヤ代が高い。(工賃込み1万ちょい)
・バイクとしての面白みはなく、走行性能にはストレスを抱える。
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