押廻鼻、音海断崖ツーリング(2011年10月3日)
参加者 :たまさん(ZZR400)、自分(CBR600F4i)
「なんか行くとこなくなってきたなぁ。」
「新しい、いい場所をどこか開拓しないと。」
そう思ったのが、かっ飛びも、長距離も、技術的にも、環境的にも難しいたまさんとのツーリング。
近場で景色の楽しめる場所となると海が主体となるのですが、「海もここらはどこも行ったしな〜〜」っと思ったとき、シェイブドヘッドさんが、なかい君と「敦賀の灯台に行ってきた」って話を思い出してひらめいたんですよ。
「そうだ灯台ってのも面白いかもしれない。」
選んだ場所が押廻鼻。
福井には東尋坊よりも高く、しかも国内最大級の断崖があるという話は以前から知っていて、「自分アホだから高い場所が好きなんだよ〜」と一度は訪れたいと思っていた音海断崖。
さらにその先には押廻鼻の灯台があり、1粒で2度美味しいスポット。
しかしメタボな自分。基本バイクで直接いける場所じゃないと嫌。
「断崖まで遊歩道で20分」
ツーリング雑誌に記載されたこの言葉に、興味を持ちつつもこれまで敬遠されてきたのだ。
仮に気持ちを奮い立たせ、一人で行ったとしても、一人はしゃいで崖下に落ちてもねぇ・・・
断崖絶壁と言えば、火曜サスペンスで犯人が追い詰められる場所なイメージがあるのですが、自分はどちらかというと、放送開始10分程度でがけ下から発見される死体の役ってな感じがします。
検視結果・・・
「あほが足を滑らせて崖から落ちた。」
これじゃ2時間どころか10分ドラマではありませんか・・・。
命かけても話がふくらまないなぁ。自分。
しかし同行者がいるとなると話は別かなと。
毎回徒歩に弱音を吐く自分に「歩け歩け。運動運動。ダイエットダイエット。」と激を飛ばし、危ないことをすると「見てるのが怖いからやめて、落ちても置いていくから」と冷ややかな言葉を浴びせるたまさんなら適任な気もします。
うん?1粒で二度美味しいのって実は自分?
行きたいけれど、しんどそうだから、誰かを道連れにと考えたらツーリングの目的地にもなった。ってね。
さて当日の天気予報 晴れ。
晴れ。
晴れ。
晴れ。
しつこく晴れ。

「いっつも雨ふりますね。nonさんといると」
うん・・・その言葉、剛速球です・・・。
天気予報が外れるのは気象予報士の責任なのに、なぜ自分が責められなきゃいけないのか・・・。

それでも遊歩道入り口に到着した頃には天気も持ち直し、曇りへ。

湿度100%での山登り。
うちら二人ってMの星の元に生まれたような気がします・・・。

歩くこと5〜6分。既に息も絶え絶え。
だって・・・最初の登りだけで海抜0mから一気にここまで登るんですよ。
「え〜・・・ぇ・・・。」
「この道、誰も見てなかったらこっそりバイクで入ってきますよ・・・?」
すみませんね、でっかい子供の子守で・・・。
全身から汗が吹き出し、ふくらはぎはパンパンで痛く、心拍数は半端じゃないほど上昇し、息すらまともにできないような状態で坂を登りきり、やっと少し下りになったと思ったら、倒木が道を塞ぎます。

和歌山に甚大な被害をもたらした台風12号のあとに、土砂ダム決壊の恐れをもたらした台風15号の影響ですかね。
自分「Mの血さわいでません?」
たま「さわぎません!!」
足元の悪い遊歩道を倒木をかわしながら、常に息は絶え絶え状態で歩いて、やっと視界が開けたそこが音海断崖。
自分「20分って嘘でしょ?」
たま「健康な人なら20分くらいでしょ?」
自分「・・・・・・・」

おお・・・高い。。。
しかし断崖を横から見るのかぁ・・・。
(足元に向かって撮った写真)
今自分が立っているこの場所も断崖だけれども垂直に真下を見れないと雰囲気でないし、これじゃTomorrow never knowsを歌えないよ!?
(ネタ古いかな・・・わからない方はPVでも・・・)

う〜〜んこれじゃ高さの伝わる写真とれないなぁ

う〜〜んどうかな〜〜。ちょっとわかりやすくなったかもしませんが。
やっぱ、写真じゃ伝わりません。。。。
興味のある方はこちらを参考にhttp://www.fuku2.co.jp/otomi.html
写真を撮ったり断崖を覗き込んだりしていると、海から断崖を伝って登ってくる風にTシャツも乾いてきたので灯台めざして出発することにしました。
しっかし・・・まだ登ってるんですがぁ・・・この道。。。
体が慣れてきたのか、ちょっと楽に歩けるようになってきたぞってところで、急勾配ヘアピンカーブが出現。
「失速しないよう回転高めで少々オーバースピードで突っ込んでも大丈夫!」ってバイクなら熱く語るシチュエーションなのに・・・
自分、魂抜けかけましたよ。
「まだこんなのがあるなんて・・・」
しかしそこさえのぼりきれば・・・

この景色!!
二人同時に「うわぁぁぁ〜」と叫ぶほど視界の広がり方はサプライズでした。
のぼり勾配で先が見えないまま、その坂を上りきったところが180度のパノラマ

その景色がこれ。周囲180度を写真におさめててつなげてます。

灯台の台座がちょうどよいベンチ代わりになるのでしばらく座って景色を堪能してました。
自分「えっと・・・自販機は・・・・・・」
たま「あるわけないじゃないですか」
自分「・・・・・・」
自分「この灯台登れませんかね」
たま「懸垂してそこから逆上がりですね」
自分「(懸垂しながら片手を奥のはしごに手をかけ)も、もうちょっと・・・・」ドサッ
「・・・・・・」
「ごめん四つんばいになって台になってくれません?」
たま「ウギィィィィ」
自分「・・・・・・」
「身長があと10cm足りないみたいです・・・」
「実はその辺のやぶにはしごが隠してあるんじゃないですか?」
たま「ないと思うけど〜」

振り向くと先ほどの断崖の上の部分も見ることができます。
自分「木が1本邪魔じゃない?あれがなければ全貌が見えるのに」
たま「この絶壁に生えてるのを誰が切るんですかねぇ〜〜・・・」
いい大人が笑いながらそんなやり取りできる開放感。
そしてなんといっても静寂感と貸切感が最高でした。
たぶん1時間ほどここにいたと思います。
断崖という言葉に胸をときめかせ、ここまでやってきた自分でしたが、ここのメインは断崖ではなく圧倒的に灯台のほうです。
行きは「こんなにしんどいとは想像してなかったなぁ・・・」と後悔していた自分が、帰りは灯台の余韻に浸りながら軽快に戻ってくることができました。
が
自分はその後2日筋肉痛に悩まされ、たまさんはライディンブーツで歩いたため4日靴擦れにな悩まされたというお土産はいただきました・・・。
こんな辛い思いはしますが、行きたいか行きたくないかはあなた次第。
ps
カメラ壊れててシマシマ画像ですみません。。。
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