龍神ツーリング(06年5月28日)
参加者 ネイサン(CBR900RR)、ノボル君(VFR400R)、T君(ホーネット250)自分(ZX-6R)
悪夢の龍神スカイラインツーリングが今年もやってきた。。
カナディアンマンとネイサンが龍神スカイラインに走りに行くというので自分も誘ってくれたらしい。
断ってもよかったのだが、実は今年に入って2回もツーリングの誘いを断っているので断り辛い。。もちろん2回とも用事や仕事で参加できなかったのだが、今回は用事もないので断るわけにはいかない。。。
正直、自分一人で行くのは心細いので、対外国人ライダー用にノボル君を招集することにした。
ノボル君なら速いし、龍神は地元だし、自分が相手したくないときは相手してくれるだろ〜って考え。
ノボル君も前回の話を聞いているので興味があるらしい。
「街中では相手しないですけど、龍神入ったら二人でちぎっちゃいましょう」とまで言っていたのだ。
更なる仲間を求めホーネットのT君も招集することに。これで数は日本人が勝る。
彼の役目は、そのノホホホンとした癒し系キャラで場を和ますこと。
そして外国人勢にかかわらず、自分達にとってのブレーキ役にもなってくれること。
しかし、ノボル君から聞く話によると「たまにぶち切れた走りするんですよ〜彼は」と。
「誰も怪我せずに帰ってこれるんかなぁ〜〜・・・・」
半分本気で思えることが悲しい…
まぁみんなのリミッターが外れるようであれば自分だけはまったり行くことにしますか・・・
自宅〜橋本
大阪在住のカナディアンマンとは前回と同じ場所で待ち合をする予定であったが、京都組はR24を南下するほうが速いので橋本で待ち合わせをすることに変更。T君も実家の橋本にいるので橋本からの途中参加だ。
京都の自分を含めた3人は6時半に伏見の大手筋近くで待ち合わせとなる。
一番に到着していたのは昇君だった。ギリギリセーフで自分が到着してみるとネイサンはまだの様子。
しばらくしてネイサンから10分遅れるとメールが入りネイサンを待つことになる。
ここで本日のツーリング話で盛り上がるというかとそうではない。。
自分も昇君も既に走りきったかのような活気のない顔をしているのだ。
これは朝が早いからといった理由ではなく、二人して朝までチャットをしていたから…という毎度おなじみの理由…まったくもって学習能力がない…
というわけで、またもや二人して徹夜明けという最悪なコンディションからのスタートとなってしまうのだ…。
一方遅れてやってきたネイサンはいつものように朝からハイテンションだ。
というよりおとなしいネイサンというのは見たことがない。常に陽気なのがネイサンのいいところ。
「HERE WE GO〜!」ネイサンの元気な掛け声でツーリングが始まった。
先導はもちろん自分だ。ネイサンが道を知らないというこもあるが、自分が先頭を走ってペースを作る役割になる。
ネイサンが走りたい放題走っては命がいくつあっても足りないし、日本の交通社会の中で自己中な走りをさせてはならないという日本人ライダーとしての使命感もある。
日本文化を象徴する和という文字には協調という意味が含まれているのでネイサンには和を理解してもらう必要があるのだ。
まぁカナディアンマンがいなければネイサンも市街地では無茶をしないということはわかってはいるのだが保険ということで。
追い越しは信号待ちでのすり抜けか、2車線以上ある箇所のみで走る。
「走っている車の横をすり抜けさせてはならない!!」
使命感に燃えてはいるが、自分でも辛いほど遅いペースとなってしまった。。。。
日曜日の早朝。交通量もそれほどは多くないはずなのだが。。。
案の定奈良に入る手前から、かなりの睡魔に襲われる。。。。
こんな走り退屈でしょうがない。。それでも市街地続きのR24だから仕方のないところではある。。。。。
睡魔に襲われながらもバイクを進めていく。
郡山辺りまで走った頃、後ろのワゴンがクラクションを慣らしながら自分に急接近してくるといった事件発生。
高架の下り1車線。自分の前には何台もの車がいるというのにクラクションを鳴らしながら自分の真横へ入ってきたと思うと横ギリギリをかすめてそのまま追い越していく。。。
当然、自分の前には何台も車がいるのだから自分を抜くことしかできないのだが……
状況がつかめず混乱する自分。
自分は何も悪いことをした自覚はないのだが、何かあったのかもしれないと信号待ちの際、後ろを走っていたノボル君に確認をとるが、やはり自分は何もしていなかった。。
さらにいうなら、後ろを走っていたネイサンやノボル君はもっと危険に割り込まれ追い抜かれていったとか…。
「おかしな人ですよ〜。」昇君はそういって相手にしなかったのだが、おかしいだけでは納得のいかないのだが。。自分は。。
変な車に執着している自分を横目にさっさと前に出る昇君。ここで先頭がチェンジとなる。
スムーズに車線変更を繰り返し上手く車を避けて走る昇君。
それを見ながらハラハラする自分。
なぜか…
それはネイサンのスイッチがいつ入ってしまうかわからないからである。。
スイッチが入ったネイサンはすり抜けバトルが勃発したかのような走りをする。。。。
それは半端なものではなく、リアルゴーストライダーの再現であるからたまったものではないのだ。。。
結果的には何事もなく平和に走ることができたのだが…。
それは最近になって開通した郡山から橿原間の京奈和自動車道のおかげに他ならない。。。
京奈和自動車道の郡山〜橿原間はただいま無料開放中とのこと。
郡山から橿原までの渋滞区間を走らずに済むと思うだけでかなり気が楽。
ネイサンだって無謀なすり抜け連続するよりは高速道路のような道を流すほうが楽しいに違いない。
これでようやく自分も安心して走ることができる……はず…
だった・・・・・・
バイパスに入った直後、心配していたネイサンではなく、昇君のスイッチが入ってしまう。。。
突如として飛ばし始めた昇君。こちらも離される訳にはいかないとアクセルを開けるが、昇君は微塵たりともアクセルを緩める気配はない。
先頭の昇君の走りがあまりにも強烈であったのだろう…
横を走っていたレガシーまで感化されて飛ばし始めるのだが、アクセルを緩めない昇君に一瞬にて撃沈。。。。すぐさま尻尾を巻いてミラーの点にされてしまった。。。
これで一気に目の冷めた自分は昇君を追い続ける。
国内400cc。元気は良いがノーマル状態では上限がある。
それに一安心して自分は後ろをクルージングする。
しかしネイサンは違った・・・・・・
それを見てさらに加速……一人で前にカッ飛んでいってしまったのだ。。。
「昇君…ネイサンのスイッチ入れるの早すぎ…龍神まで我慢しようよ…」
遠ざかるネイサンを見ながら、ここにいるメンバーでマッタリ系は自分一人という現実が悲しかった。。。
京奈和自動車道の無料区間は思ったよりも短かった。
というより、今までR24の混雑の中をトロトロとしか走ったことがなかったので郡山〜橿原の区間がすごく遠く思えていたのだろう。(アホ3人飛ばすだけ飛ばしたからとは口が裂けても言えない)
橿原からは橿原バイパスを少し走り、橋本めざして再び1車線となるR24を南下していく。
この区間はさすがに追い越しもできず我慢の走行となったが、橋本手前までくると昇君は地元パワーをいかんなく発揮。
見事なまでに走りやすい裏道をエスコート、橋本までは2時間を切る1時間45分で到着するのであった。
いつもであれば2時間半はかかる橋本までの道のりが京奈和の無料区間と裏道を利用することによってこんなに短縮できることに感動を覚える。
和歌山が近くなったものだ。

橋本〜矢立
橋本の待ち合わせ場所にT君が現れる。
このあとに待ち構えている試練を彼はわかっているのだろうか。。。。いつものように天然癒し系スマイルがまぶしかった。。。
一方のカナディアンマンはというと……
「今日はパス!!」
だそうな…。どうやら二日酔いとのこと。。。
(二日酔いって言葉を知っているネイサン凄い…)
「ここまで準備して……」がっかりしたような安心したような。。
ということで、4人の龍神スカイラインとなる。
高野までのR370はノボル君が先導をしてくれる。
なかなか狭いR370。ノボル君はうまく車をパスして上っていくが、自分はどうも躊躇してしまう。ネイサンも得意分野なので昇君に続いてどんどんパスしていくのだが、やっぱし自分には出来ない。。。
行けるか行けないかを問われれば間違いなく行けるんだけど…。
行ける行けないかで迷うよりは、行ってもいいのか行かないほうがいいのかで迷う。。。。
車の人って遅いことにはすごく鈍感なくせに、速いことに対してはすごく敏感だから。。。。絶対に非難の目でしか見られない。。。
でも、これ原付きが相手なら逆転するのはなぜだ。。。。
邪魔だといわんばかりにいつも以上にアクセルを開けて無理やり抜いてくるじゃないか。。。
それをわかっているなら、、、少しは。。。ね。。。。。
矢立〜スカイタワー
矢立茶屋で一度給油休憩をする。
ここから高野までの道のりは自分が好きなステージ。しかしこの道、休日にスムーズに走れたことがない。いや平日でもないのだ。さすが世界遺産。。。
思ったとおり観光バスの大行列に巻き込まれる。
観光バスは我が物顔で待避所があってもゆずる気配がないために十数台の行列ができてしまっている。
車の列は…自分達の後ろを含めると確認できないくらいの台数になっている。
ここまで隙間がないと誰でも追い越しは無理といったものなのだが…
今回は例外が一人いるのが悲しい・・・・・・・・
はい・・・ネイサンの得意技が炸裂。。。。
「隙間がなければ作ればいい。」語らなくとも走りが物語っている。。
「すまん。。。。今だけは他人のふりをさせてくれ・・・」
あっというまに消えてしまったネイサンを頭の中から消し去り、残った3人は車の列にまぎれて高野を登っていくのであった。。。
さて、いよいよ龍神スカイラインとなる。
途中で待っていたネイサンも合流し、それ以前と同じ昇君、自分、ネイサン、T君の隊列で龍神スカイラインを駆け上る。
やはり地元ノボル君。またもやかっとんで行く。
負けてられんと後を追う。ネイサンも着いてきているが昇君のペースを見る限りではあきらかにネイサンを消し去ろうというペース。
調子に乗らせないための先手必勝というやつか?
正しい選択だとは思うが。
途中で昇君が先頭を自分に譲る。
「うは。。。地元民の前なんて絶対に嫌。。。。。。」
そう思いながらも頑張ってはみるのだが、立ち上がりで離して、つっこみで追いつかれの繰り返し。
だめ自分所詮直線番長。。。。。
でも言い訳させてもらえれば…タイヤのグリップが悪いの。。
Fタイヤはスリップサイン出ちゃってる状態だし、なんかリアも滑るし。。。
そんな状態でも結局大半を自分が先頭でスカイタワーへ到着する。

行く前には「昇君は地元だから先頭。ケツ着いて走り見せてもらっていい?」なんて言っていたのに、結局自分、逃げるように前を走り、逃げているのに後ろにバイクがずっといる状態だった。。
ごまさんスカイタワー〜スカイライン内レストハウス
「タイヤガオカシイ。タイヤガスベラナイ?」
ネイサンがタイヤの異常を訴える。それを聞いて昇君も「グリップしないですね〜」と。
う〜〜〜〜ん自分だけじゃないのか。。しかしこれで言い訳は絶たれてしまったわけだ。。。。
しかしネイサン。「タイヤが滑る」って言葉毎回言ってる気がする。
よくみりゃタイヤは新しいがマカダムだったかパイロットロードだったかミシュランのツアラータイヤが入ってるじゃない。。
本人に聞いてみると笑顔で「大阪の安いショップで交換してもらった。nonさんは知っていますか?コー●ンっていうショップ」と誇らしげ。
「●ーリンにいい噂はない」「このタイヤはツーリング用タイヤだ。スポーツには向かない。」心の中で思っても、その誇らしげな顔を見ると、言わないほうが正しいと心の中にしまっておいた。。。
しばしの雑談を終え再び走りだす。
ここから先は下りだ。下りなら排気量差というものは関係がない。
ここまでずっと上りで直線も長かったためホーネット250で参加しているT君には少々辛いペースだっただろう。
そうなるとT君の切れた走りとやらが見たい。
「T君先頭ね〜〜」と半ば強引に再スタートを切るのだが、最初のカーブに入るまでに”前に出て”のサインを貰ってしまった。またもや自分が先頭である。。。
ノボル君はT君の後ろへ行き最後尾を走るらしい。自分の後ろがネイサンだと思うと少々は楽に走れる。実際、何度かペースを落として待つくらいの余裕もあった。
雑談中、「ここから先はタイトな下りだから無茶はなし!」「去年カナディアンマンが谷底へ落ちかけたから」
それに爆笑していたネイサンだが、理解はしてくれたのだと思う。
下り終えたところで昇君とT君を待つ。
しばらくして二人はランデブーしているかのようにやってきた。
「切れた走りは・・・?」と聞くと。昇君が「見事にオーバーランしてましたよ。」って。。。。
ぶち切れた走りってそれかい!!!!
泣くぞ自分。。。。
まぁ昇君の冗談半分な言い回しで、本来なら何かに憑かれたように下りを激走するT君がいるのだとか。
彼がこのモードになると昇君ですら退いてしまうらしい・・・
さて、来た道を引き返す。とりあえず途中にあるレストハウスまでノンストップということだけを告げるが、勢いあまって通り過ぎないか心配なので昇君には途中で自分を抜くように指示をしておく。
本当は先頭を行ってほしかったのだが、かなりの睡魔に襲われているらしいので仕方がない。先ほどと同じ順番でスタートする。
ここからごまさんスカイタワーまで急勾配の上りが続き、スカイタワーを過ぎれば緩やかにアップダウンしながらも初々に標高を下げていく。
前半の上りで後ろから追って来るのはネイサンだった。
でも、ネイサンのペースが上がらないためだろうか、後ろを観察していると、さっきまで「睡魔に襲われて…」と言っていた昇君も視界に入ってきた。
上りでも900ccより速い400cc。「ネイサンはションボリしながら昇君に前を譲るんだろうな…」と後方がミラーから消えないペースで昇君の追撃を待ってみる。
が、、、ネイサンなかなか昇君に前を譲らない。
スカイタワー手前でようやく昇君がネイサンに前を譲ってもらうもタイミング悪く、すぐに車にひっかかってしまいお互い消化不良といったとこだった。
そこからしばらく行ったところで昇君に前を譲る。
ネイサンの走りも見てみたいので自分は3番手で走行してみるが「タイヤが滑るよ〜」と言っていたネイサン、、、、なんだかすごくパワフルにマシンを操っているんですけど。。そこまでこじってたら滑るのが当たり前のような。。。
というよりそれでこけないのはすごいかもしれない。。。。
まぁ遅くもないし、下手でもないのは認めるけど。。。
むしろ…これはこれで巧みにマシンを操っているってやつなのかもしれない。。。
レストハウス〜道の駅しみず
レストハウスへ到着しランチタイム。
この店が美味いわけでも、安いわけでも、ボリュームがある訳でもないのだが、高野で食べるよりは安そうなのと、いかにもライダーな4人が違和感なく入っていけそうな店かなという理由。
景色は…山側の窓際なら綺麗なのかな…?
間違っても自分達は景色のいいツーリングスポットにあるオシャレなレストハウスでご当地の美味いものを食うなんて大人なツーリングしませんから。。。
ええ…こないだネイサンと昇君で走りにいったときなんてみんなコンビニでパンかじってましたよ。。。
それでもバイクにだけは美味いもの(ハイオク)食わしてやりたいと思う自分ってけな気じゃないですか。。。(自分で言うか。。)
さて、龍神は心行くまで堪能した。このあとどうするか。
昨晩、昇君と「田植え時期だし棚田が見たいね!!」なんて二人で勝手に話をすすめていたことを実行に移すのだ。
目的地は和歌山県有田郡清水にある「あらぎ島」という棚田と大阪府千早赤坂村にある棚田。
どちらも日本の棚田百撰に選ばれている棚田だ。
ネイサンだって日本文化に触れて「オ〜ワンダホーー」「イッツグレイト!」ってなもんだ。
自分達だって龍神を飛ばす危ないライダーさんから、道と景色を堪能できる大人なライダーへイメージチェンジってなもんだ(?)
いや、、ほら、、、龍神だけ行って来たというのと、龍神いって、その後棚田見てきてっていうのではやっぱしイメージがね。。。。これ大事。。。
そんな訳でまずは龍神からほど遠くない「あらぎ島」へ向けて出発する。
ここから先、細い険道(県道)が続くため、龍神のハイペースで辛い思いをさせっぱなしだったT君に道案内をお願いをして、残り少なくなった龍神スカイラインを下っていく。
「しかしT君もなかなか上手に走るじゃないか。」龍神を下りながら改めて思った感想だ。
大門の脇から途中でR480に合流する面白い道があるらしく、そこからのアプローチ。
しかしそこでT君が止まった。話を聞くと「ここから先1本道なのでどうぞ」と。
うむむ。。。入り口までって全然エスコートになってないような気が。。。
とまぁ悲しいかな、またもや自分が先導となってしまう。
しかし地元民が二人もいながらなぜなんだ。。。
1本道と言われても最低R480へ合流するT字路はある。その先も1本道といいつつR480は国道と県道もしくは農道との分かれ道がいくつもあり、どっちが国道なのか標識を見なければ見分けがつかない分かれ道が多く存在していた。
つまり酷道に近い酷道だ。
いや、、1.5車線から完全1車線区間が長く続くので酷道と認定してもいいかもしれない。。
ただ、酷道と認定しづらい理由は、全国に名高いR169,R425のある和歌山だから。
全国規模でみれば間違いなく酷道であるこのR480も、和歌山クォリティーから言えば、、、、正直低いといわざるを得ないのだ。。。
道がわからないなりにも標識を目印に先導するアウェイライダーな自分。
「nonさんの好きそうな道ですよ!」走る前から昇君に言われていたのが悲しい。。
好きか嫌いか問われれば…
間違いなく好きなのだが、どうも受け取られ方が違うような気がして。。。。
自分としては国道という地位にありながら最高のネタを提供してくれる悲惨な道ということが好きなわけで、狭い荒れた道を飛ばしたいというわけじゃないし。。。
そもそも飛ばせるはずがなかろうて。。。
そんなことしてたら命いくつあっても足りないし!!
でも、、、なんか周りからはありえん道でありえん走りをする人なんて思われて、それが好きなんて思われかねてない自分。。。ど〜〜〜〜してもこの誤解だけは解かしてもらいたい。。
道の駅しみず〜あらぎ島
あらぎ島の手前にある「道の駅しみず」に到着した。
ここには長い滑り台があり、それをすべってみたいこともあり立ち寄ったのだ。
滑り台までの道のりに100円で動く電動カーが数台置いてあった。
寂れたデパートの屋上にあるような、見た目ボロく、お金を入れても動くかどうかもわからない電動カー。
商売ッ気も感じない。。。置いてあるだけに近い。。
普段なら見向きもしないのは確かなのだが、、、、、、
車がフェラリーF40だったりポルシェ959だったり、サイドカーつきNSRとマニアック。
さらに職員が貼ったと思われるブリジストンやダンロップやカストロール、童夢といったステッカー類。
そこそこツボを押さえながらも、かなりのごちゃ混ぜ感が否めない微妙さが、むしろこちらのツボを刺激したのだろう。
気がつけば100円払って遊んでいる大人が3人いた。。。。

昇君なんて400円くらいは使ったんじゃないかな…?
自分は100円だけだけど。。
T君は乗らないで爆笑してるし。
で、、ネイサンは?

コインの入り口の蓋が壊れてて載り放題になってるし!
みんな滑り台そっちのけで遊んでいる。
遊び方もカーアクション映画化して横から後ろからぶつかりあうし、前から後ろから押し合いするし。。。あきらかに大人な遊び方ではない。。
で、肝心な滑り台はというと。
1回600円は高いと却下。
さて、場所はあらぎ島へと移動する。

まだ田植え前の水を張っただけの棚田の水面が空を映して綺麗に輝く。
晴れならもっと綺麗なのだろうが、くもりでも十分に綺麗だ。
あらぎ島〜千早赤坂村
「ワンダホー!」「イッツグレイト!」
景色に対するリアクションに大きな期待を寄せていた自分。しかしネイサン思ったよりも静かだった。。
「どお?綺麗でしょ?」と聞くと「綺麗ですね」とは返ってくるのだが、あまり感動していない様子。
この感動どう伝えたらよいものか…
「これは田んぼって言って、稲作文化のある地域でしか見られない。」「田んぼが複雑に重なりあって綺麗な曲線を描く」
素晴らしさを説こうとするほどネイサンにとっては良くわからない解説になってしまっている。。。
ここは消化不良気味ではあったが、次は千早赤坂村にある棚田を見に行く。こっちなら斜面に広がる正統派棚田なので少しは期待できるだろうか。
ルートはR480を少し戻り、r115からR370。矢立てに戻ってR370で橋本まで下りR371を北へ、河内グリーンロードで千早赤阪といった感じ。
当然、昇君に道案内をお願いする。
しかし南河内グリーンロードに入ると、昇君が先に行けのサインをだすので調子こいて前に出る。
後ろに続くのはネイサンだ。二人とも道を知らないのに走る気まんまんでいるのが痛い。。。
やはりちょっと調子に乗りすぎていたのかもしれない。。。。。
トンネルを出てT字路に差し掛かりどっちに行けばいいかと後続を待つが・・・・こない・・・
現在地を調べようとトンネルの名前を確認したところ・・・新千早トンネルと書いてある。。。。
自分ら二人、道を間違えたうえに、二輪通行禁止の道路を突っ切ってしまっていたようだ。。。
「これは待っても仕方がない」と棚田向けて出発しようとしたところに、昇君とT君が偶然にも差し掛かり運命的な再開を果たす。
「道に迷っちゃいまして・・・」と昇君は言っていたが、迷ったのは紛れもなく自分だし。。。。
再び4台揃って千早赤坂村の棚田を目指す。
事前の調査で棚田は中学校の裏にあって中学校を突っ切る形で入っていくと知っていたので、学校があろうとも何の躊躇もなく学校を突っ切るバイク4台。
校庭には学生がいるにもかかわらず・・・
しかし、中学にバイクとは猫にまたたび。
さらに校庭にいたのは、いかにもやんちゃそうな学生で、中学校であるにもかかわらずDioーZXが一台とまっていて、それを囲んで学生がいる。
そりゃもう大中目である。。。。
彼らから送られる視線は小さな子供が目を丸まるさせて送る熱い視線ではなく、威嚇とも取りかねない睨みつけるような尖った視線。。。
「自分が何か悪いことでもしたの?」こう受け取ってしまうのは自分が原因ではないとだけは言っておこう。
まったくもって不快だ。。。。。。

さて棚田に到着してまず目に入った光景がこれ。
こんどこそ「オ〜〜ワンダホ〜〜ビュティホ〜〜」なはずなのだが・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
何やってんのネイサン・・・・?
ど〜〜も外国人には棚田の美というものを理解し難いらしい。。。。

しかしバイクにカメラを向けるとバイクまで走ってポーズをとってくるネイサン。疲れているといったことではなく、棚田にはあまり興味がないと見える。。。

ちなみに昇君は最初は感動してブラブラしたり、写メを撮ったりしていたのだが、そのうちに寝不足からの疲れで芝生に寝転がる。。。

で、自分は一人棚田のまわりを歩き回り写真を撮る。
ここまで個性的なメンバーが揃うと、行動もバラバラということなのだろうか。。。。

写真を綺麗に撮る腕がない・・・
相変わらず”数うち当たれ”な自分。ここだけで10枚ほど写真を撮っているだのが…
棚田は綺麗に撮れていても何か足りない気がする。。。
このまま数打ち当たれを続けてもいいのだが…
「あ…」

これか?(顔チラ)
どっちつかず。

これはちょっとオーソドックスな手法で。。
とにかくバイクと棚田を融合させようと試行錯誤。
みんな疲れてくる時間に重いバイクをひーこらと押してまわっているのは自分一人だけだ。。。もう本当みんなバラバラ。。
そんなことをしているものだからネイサンが飽きてきた様子。T君や昇君も動きが止まってきた。
さらに辺りもだんだんと暗くなりつつあったので、ここで切り上げ京都に向けて帰ることに決めた。
昇君は京都組みでの参加だったが、今日は実家の橋本に帰るということなので、昇君とT君の橋本組とネイサンと自分の京都組みに別れて帰ることとなる。
京都組みはR309→R170外環状線→R1といったルートで京都へ向かう。
外環状→R1ということは……去年の龍神ツーリングと同じルートでの帰宅となるわけで……
カナディアンマンは車を縫ったり車と車の隙間を突き抜けるわ…、ネイサンは発進のたびにウィリーするわ…
「・・・・・・」
またもや悲惨な悪夢が蘇ってくる。
自分、いつまでたっても去年のツーリングの呪縛から逃れられそうにないのだ。。。
「とりあえず自分が先導してネイサンを抑えておこう。。。」
しかしそんな目論見もR170に入るとすぐに敗れ去ってしまうと予想はついていた。。。
信号待ちの際「これ、いつもの道ですね〜」とネイサン。
自分からすればR24がいつもの道なのだが、ネイサンはカナディアンマンと走る機会が多く、竜神までのアクセスはR170がメインルートとなっているのだ。。。
知っている道だとわかったネイサン。。。さっきまで自分の後ろを車のペースで大人しく走っていたのだが、自分を置いて走りたいように走りだす。
もちろん、、、センターラインの色なんて関係ない。。。
いつも疑問に思うのだが、彼らはセンターラインの色の意味を知っているのだろうか、知っていないのだろうか……
更に、、、警察に呼び止められることがあったとしても停まる意思はあるのだろうか、ないのだろうか、、、、
とりあえず、、今の自分にできることは他人のふり…
自分一人だけは捕まらないような走りをしておこう。。。
まぁ結果的には強引に車を縫うような走りはしたけど、去年にくらべりゃかわいい走りで走っていたネイサン。
かわいい走りをわかりやすく例えるなら、ブチ切●たときの自分とさほど変わらないくらいだ。
うん。。。?それってアカンやん・・・?
そして無事に京都へ入り、ネイサンと別れて帰宅する。
「誰一人として怪我することなく帰ってこれた。」これが帰ってすぐの印象だった。
疲労感よりも安堵感が勝っている。。。
そりゃもう文章にかけないようなことや、表現をまるめないと書けないことが多すぎるツーリング。全員何事もなく無事ということが一番の結末だ。
「終りよければすべて良し。」
日本語ってものは都合のいい言葉が多いのだなぁと実感する。
ネイサンに関する苦情は一切受け付けませんのであしからず。
な〜んて最後に付け加えて自分最後まで正義気取りで終わらせていただいてもよろしいでしょうか。