(05年8月2日)
参加者 自分(CBR600F4i)
ピンネシリ〜名寄
昨晩はなかなか寝付けず夜の1時頃まで起きていたのは覚えている。
その後の記憶がないということは、どうやらそのあたりで眠ってしまったらしい。
期待していた星空は残念ながら曇っていて見えず、寝付けず退屈だったので色んな人にメールをするという退屈な夜を過ごしていた。
今日も早朝から走るので早朝4時に目覚ましをかけていた。
しかし目覚ましよりも早く雨粒がテントを打つ音で目が覚める。
慌てて靴をテントの中へしまうも手遅れ。靴はびしょびしょだ…
その後の記憶がまた消えている。2度寝をしてしまったらしい。
起きると9時半、慌ててパッキングする。
時間に余裕がないとはわかっているが、昨日はリアバッグが邪魔でミラーが使いものにならないといった不具合に困ってしまう場面が多かったので、あれやこれやとパッキングに工夫を凝らし、少しは荷物をコンパクトにできた。

荷物が無駄にデカいか、うまくコンパクトになっているかでツアラーのレベルがわかるとシンさんは言っていたが、少しはレベルアップを認めてもらえるだろうか…?
キャンプ場を出発しR275を南下。
10時半頃に音威子府のコンビニで遅い朝食を取った。
これでようやく今日一日の激走?へのモチベーションが高まった。
目指すは世界遺産知床。(ぃゃ…無理なら網走あたりまで…)
R275を名寄まで南下。R239へ入る。
そういや昨日はひたすら海岸線を走ってきたのだが、R275、R239と山の中の走行が続く。白樺の多さが北国であることを感じさせるが北海道を実感させるにはちとばかり演出不足に思う…
って…逆に北海道らしさってなんなんだろう?
ロシア語の標識か…?いや、これは一部地区だけだし…
牧場か…?東北でも当たり前だったりするし…
う〜ん…
結局、北海道らしさとは所詮自分がつくった北海道のイメージに当てはまっているかどうかなんだなぁ〜。なはははは
西興部〜おこっぺ
道の駅西おこっぺで休憩を入れる。
↑道の駅のお花畑
道がうねるとかえってハイペースになってしまうので疲れやすいのだろう。それに暑さも加わり50〜60キロ走っただけで休憩したくなる。
道の駅は定休日。中には入れないが日陰に入るだけで暑さは幾分かマシだ。
休憩がてら道の駅内をウロウロとしていると、ふと道の駅スタンプラリーのポスターが目に入る。
「おっ…これ従姉のおみやげにいいかも。」
従姉はJRの駅、高速のパーキングなどに置いてあるスタンプを集めることが好きなスタンプ収集家である。場所をあらわすスタンプであれば何でもいいようなので、このスタンプラリーのスタンプは喜んでもらえるだろうし、自分も旅のついでなので金もかからない。一石二鳥っと(笑)
とりあえずここでは買えないので次の道の駅で台紙を買おうと出発する。
おこっぺ〜網走
ちょうど正午に道の駅おこっぺに到着。役場の鳴らす正午を示すサイレンがなんとも懐かしい気分にさせる。
しかし現時点で正午ということは、あと4〜5時間で知床を目指さなければならないということ。寝坊が痛い…
とりあえずツーリングマップルに載っていたおこっぺアイスなるものを購入。自分が選んだものはミルク味。
これが濃厚でうまい。ただ値段はそこそこ(たしか300円くらい)するので自分としては高い買い物であったと思うが…
それとスタンプラリー台紙を購入。
記念すべき1つめを押してご満悦。しかしこれが後々ペースを乱すことになったわけだが…
ここからは昨日と同じくひたすら海岸線沿いを走ることになる。
横に海があると暑さはやわらぎ快適、雲で日が陰るところでは少々寒いくらいだ。
北海道の天気はころころかわる。いや、移動距離が速くて長いからだろう。道の駅オホーツク紋別に着くと小雨が降っていた。
ここでもスタンプを押し早々に出発。スタンプのために休憩を入れたようなものだった。
その先にある、かみゆべつ温泉チューリップの湯はパス。R238から少し離れないといけないからという理由で。
寝坊してしまったので時間に余裕が無いのだ。
そろそろ走るのも飽きたな〜〜といった頃に道の駅アイランド湧別へ到着。
ちなみにこのあたりは晴天になっていた。
スタンプを押しに行くとスタンプ台にはライダーの格好をしている女性の先客がいた。
漫画アキラの金田が着ていたジャケットと同じくカプセルの絵が背中に大きくプリントされているかなり使い込んだジャケット。相当古そうだ。
自分がスタンプを押し終えると女性が話しかけてきた。
旦那さんらしき人も来て、ここで少しスタンプ談義。
どうやら最近キャンピングカーを購入したらしく、そのキャンピングカーに完全制覇のステッカーを貼りたいとか。
金持ちで羨ましいぞコンチクショ--!(涙)
スタンプを押し終えれば館内に用事はない。外にでてしばらくまったりとする。
先にご夫婦は出発していた。
この二人はタンデムで北海道を回っているようだ。
そういえばこれまでタンデムツーリングの方々を何度か見ているのだが、正直しんどくないのだろうか…
荷物満載のうえ人まで乗せて…
タンデムツーリングライダーを微笑ましく、羨ましくは思うのだが…
体力を考えると自分にはちと厳しいそうだ。
しばしまったりした後出発。次の道の駅はサロマ湖なのだが、ここからではあまり距離がない。急いでいるのに休憩を入れなければならないというのはもどかしいもんだ。。。
再びR238を走っていると前方に先ほどの夫婦のZZR1100発見。
そこそこの巡航速度を保っているので追い抜くのも角が立つだろうと距離をとって後ろにつきながら道の駅サロマ湖へ到着する。
このとき既に午後の1時半ごろ、いい加減腹も減ってきている。
「昼食は食べた?」先ほどのご夫婦ライダーさんの旦那さんがこの辺りで美味しい店を色々と教えてくれるが、自分はシンさんが教えてくれた網走にあるホワイトハウスという食堂で昼食をとることに決めていたのだ。
その食堂を目指すために道の駅は早々に出発する。
そういやこの道の駅から少し山を登るとサロマ湖の展望台があるらしいのだが
時間がないので国道から写真を撮るだけにとどめた。
サロマ湖からの夕日は綺麗らしい…。。。
サロマ湖畔にあるキムアネップキャンプ場でテントを張ると朝日、夕日どちらも堪能できるらしいのだが、自分の旅は強行スケジュールのため犠牲にしてしまうものが多い。
一日目を宗谷岬、二日目をサロマ湖畔としていればどちらも夕日が楽しめたのだろうなぁ…
今回の反省点として次回があるのであればそれに生かしたいものだ。
こっちは網走湖
網走〜知床
ホワイトハウスは網走の駅前商店街にあるとまでは聞いていたのだが、地図を見てもどこが商店街なのかよくわからない…。
行き当たりばったりに網走駅付近をグルグルと回っていると商店街は見つかった。
しかし今度はホワイトハウスが見当たらない。一方通行の商店街を通り過ぎること3回目にしてようやくホワイトハウスを見つけるのであった。。。

店に入る前から注文するものは決まっていた。1000円でウニ丼とステーキが食べられるコンビ丼だ。
「この値段でウニ丼だし・・・」と正直量と味には期待していなかったのだが
この大きさ。
これ、丼が小さいように見えますが、けっこうデカイです。
つまり隣の味噌汁もバカでかいと。ステーキもファミレスのステーキと変わらない大きさはある。
あまりのボリュームに写真を撮る前に箸をつけてしまったのは写真を見てのとおり。慌てて写真を撮ったが大失敗だ。。。
ウニは蒸しウニなので賛否がわかれるところなのだが、この値段でこの味と量なのでかなりお勧め。
さらにこの店、どうやら他のメニューもかなり馬鹿でかいらしい。
網走に行く予定のある人には間違いなくお勧めである。
さらにオーナー、オーナーの奥さんともに気さくな方で、時間が3時過ぎと客の少ない時間であったこともあり食事中色々な会話を交わせていただいた。緊張がほぐれることが何よりの休憩になるのでアットホームな店とは心地よいものだ。
さて、ここから知床までは行けるのだろうか…。
知床まで行けるのであればキャンプ場は熊の湯のすぐ近くにある国設羅臼温泉野営場と決めている。
オーナーに聞いてみたところバイクなら知床まで3時間あれば行けるとのこと。
これで知床まで行くことは決まった。
しかし…、オーナーの話によると知床は天気予報では夜から雨らしい…。
ここは暑さが体力を奪うほどの晴れているというのに、雨が降るなんて想像ができない。念のために携帯でも天気を確認する。やはり雨だ。。。
雨のテントは辛い。しかもテントを乾かす時間もなく出発しているのでさらに悲惨な状況がまっているのは間違いない。そこでガイドブックに載っていた1500円で泊まれる知床観光ホテルに電話し部屋に予約を入れ、ホワイトハウスを午後4時に出発した。
再びR238を知床目指して走っていると、しばらくして道路沿いに湿原が見える。(湖らしい)
綺麗な風景に写真を撮ろうか迷ったが、時間がおしていることを考えると止まっていることも惜しい…。
だが、さらに走ると原生花園という案内標識が目に入る。道路沿いにはまだ湿原(湖)が広がる。
「やはり写真は撮っておくべきだな…ここは観光地らしいし…」
時間を気にしつつも原生花園へ入っていった。
観光地と知ると止まりたくなる自分とはなんとミーハーな…
しかし、せっかくの北海道で有名どころに立ち寄らないというのもあとで後悔するだろう。この先、また来れるかもわからないのだから…
駐車場にバイクをとめ、2階建てのような建物へ入る。
自分は道路沿いにある湿原が原生花園であると勘違いをしていたために二階展望室のようなものを探す…が…どこにも見当たらない。
どうやらこの建物から見るわけではなさそうだ。。。。
しかし建物を挟んで反対側の駐車場へと入り謎が解ける。
ここは展望を楽しむためにある訳ではなく、実際にハマナスなどが咲く海岸を歩くためにある施設だったようだ…。建物はお土産屋さんっと。
で、、、当然、、、、この時期、ハマナスなど咲いている訳もなく…
花園と名の付く花の咲いていない歩道を歩くだけとなってしまった…
しかし海と湖のコラボは綺麗
花園ではなかったが景色が良かったので良しとしよう。
再びR238を走り始める。
ここから一気に知床までノンストップで走りきりたいところではあるが…
ちょっと先に道の駅があるので「スタンプだけは押しておこうと」と道の駅はなやか小清水に立ち寄る。これで予定外の休憩3回目である。。。
自分がスタンプを押し出発準備をしているとフェーザー1000が自分よりも先に道の駅を出発した。
しばらく走るとそのフェーザーに追いつくのだが、信号待ちのすり抜けで自分が前にでると、自分に続けとばかりに数キロに渡ってピッタリ後ろついてくる…。
自分も後ろにつかれるのは嫌なので次第にペースは上がり……オレンジのセンターラインのないところでは車の追い越しのために走行車線と対向車線を行ったり来たりといった走りになってしまう。。。。
ドラッグレースのような走行が続き、さすがに自分が根負けしてしまい前を譲ったのだが、しばらく走ると交通量の少ない海沿いのクネクネとした道になったためにペースを上げてしまう自分……
気付けば前方の視界にさっき前を走っていたフェーザーが見え始めた。。。
気まずいと思いつつもペースを緩めないでいると、そのフェーザーも自分が追いついてきたことに気付きペースアップ。ますます気まずくなってしまう。。。
しかし、そんなペースで走っていたため、あっという間にオシンコシンの滝に到着。幸いフェーザーは止まらず走っていったので気まずい状況から脱したのであった。
知床が世界遺産になったことで、さらに知名度を上げたオシンコシンの滝。
夕方にも関わらず沢山の観光客で賑わいをみせていた。
道路からも滝の一部が見え、その姿に圧倒されたが滝の真下までいくとさらに迫力が増す。
滝の一番上で二つに分かれた水の流れが、それぞれ放射線状に広がり、岩に沿って下へ流れていく。岩は水の流れをさらに細かく分断していくので、糸状の水の流れが広がっていくのだ。
さらには時間にもめぐまれ、夕日に照らされる滝の姿はなんとも言えぬ美しさがあった。

滝を海岸から、真下からと一通り堪能して(上からは道路工事のため不可能でした)、再び走りはじめる。
そういや…雨と聞いていたのにその気配すらない…
テントにしたらよかったかなぁ…と思いつつもウトロで食材を購入、今晩に備える。
さて、いよいよ知床峠を登る。
本日のメイン。いや今回の北海道ツーリングのメインといってもいい知床峠だ。

ウトロ側から少し登ったとこ。
自分はこの日のために加藤登紀子の「知床旅情」という歌を覚えてきた。
職場でこの歌を聞きながら知床への思いを膨らませ「知床ではこれを歌いながら走るんだ!」なんて考えながら一生懸命覚えてきた…
………のだが。。。
「白樺〜〜〜あおぞ〜ら♪みな〜〜みか〜ぜ〜〜♪」
自分、、、仙昌夫の北国の春をループして歌っている。。。
だって、、、白樺だらけだったから…
標高をあげると次第に霧がかかる。
これはこれで幻想的と写真を撮る。周りにも写真を撮っているドライバーやチャリダーさんがいた。

休憩しているチャリダーさんに声をかけてみる。「こんな天気で大変だね〜」と
「もう悲惨で…」とチャリダーさんは辛そうに答えたが、このとき悲惨なのは坂のことだとばかり思っていた。。。
しかし標高があがるにつれ霧は濃くなる。。。
ハイビームにしても前が見えない…。とにかくセンターラインを目印に走る。
霧だけで雨ではないのだが全身がビショビショになる…水分濃度の濃い霧だ…
そして知床峠へ到着した。
知床峠らしい。
国後島が綺麗ではないか。。。のはず。。
バックに羅臼岳……のはず。。
せっかくの知床峠、、、濃霧だけで終わってしまうのか…?
「それなら濃霧をネタにしよう…」
左手にデジカメを持って動画撮影をしながらの走行を試みる。もちろん片手運転なのでギアチェンジができない…
(アクセルのON/OFFでギア入るってか??そんなことくらい知ってるけど…インジェクションのドン突きで最初のコーナーではみ出そうになったし…)
知床峠の下り(羅臼側)はウトロ側に比べ勾配もきつく、タイトなカーブやヘアピンカーブが多い。
この視界では突如として前方にガードレールが現れるので気が抜けない。
何度心の中で「うぎゃ〜〜〜〜」と叫んでいたかことか…
しかし苦労して撮った動画も無駄に容量がでかい(20M)。臨場感もなく、風切り音がうるさいだけの動画になってしまったので公開はしません…
(見たい人にだけメッセに限り受け渡ししますが…)
峠を下って知床観光ホテルへ到着。あまりのおんぼろホテルにビックリしてしまった。。。幽霊ホテルと言っても過言ではない。。。。
しかし沢山の車は止まっている。一応客はいるらしい…。。。
薄暗く、ぼろっちぃロビーでチェックインの手続きをする。1500円で泊まれるのはライダーパックという相部屋らしい。。。。
てっきり一人部屋だと思ってましたよ。。。
部屋に入ると先客ライダーさんの荷物がある。
自分以外に一人いるようだ。
しかし布団もなけりゃTVもない。
畳以外な〜〜んにもない部屋。せめて濡れた衣服を乾かすハンガーが欲しかったなぁ・・・
もちろん今晩食べるはずのカップラーメンもポットがなければ意味がない…。
これならライダーハウスにすればよかったかも…。
かなり後悔してしまった…。。
しばらくして相部屋のライダーさんが風呂から帰ってきた。
「いい風呂でしたよ〜。」と彼がいうので自分も風呂へ入る。
そうそう、風呂だけはちゃんとしたホテルの大浴場であることがありがたい。
風呂からあがると腹が減る。
自分の晩御飯はカップラーメン……良いのか悪いのか…部屋にストーブと片手鍋を持ち込み、お湯を沸かして食べた…
自分がいるのは”ホテル”らしいのだが・・・・・・・(涙)
その後は相部屋ライダーさんとおしゃべりタイム。
彼は千葉だったか茨城だったから来ているのだが、昔、北海道に住んでいたとのこと。あれやこれやと北海道の話を聞くことが出来た。
もちろん知床にも詳しいので明日行く予定の知床五湖やカムイワッカの滝等、知床を代表する無料露天風呂、そして明日の寝床、開陽台についての話も聞くことができた。
夜もふけてくると雨が降ってくる。かなりの雨量だ。
明日の天気はどうなんだろう…。知床観光のために明日だけは余裕を持たせた日程でいるんだけど…
11時頃に消灯する。自分はまったく眠くないが相部屋なので仕方がない。
煙草を吸うくらいしかやることがないので煙草の減りが早い。
相部屋ライダーさんは煙草が苦手なのでベランダへ出て吸うのだが、窓の開閉の音がうるさくなかっただろうか…。
変に気を使う相部屋って苦手だな。。。。
午前2時を過ぎただろうか…
明日は早朝に熊の湯へ入る予定なので、無理をしてでも寝る必要がある。。
畳の上に寝袋を敷いて寝ることにした…
あぁ、、、二日目にして布団が恋しいや…
本日の走行距離385km
本日の教訓
濡れた靴で一日いるとかなり臭い(笑)
前へ
次へ
back
top
|