道の駅ラストラン(06年3月23日)

参加者 自分(ZX-6R)


思いかえせば長く過酷な旅だった。。。

まだ慣らしの6Rで下道をトロトロと400キロ以上走ったこともあった。。

原付きで出かけたツーリングでクランクベアリングが破損してしまい7時間原付きを押したこともあった。次の日痛む足をひきずりながら、さらに2時間半押したこともあった。

11月の初旬に全身ずぶ濡れで12時間以上、さらに気温10℃の深夜の山道を突っ切って帰ったこともあった。。

初冬の高野山でチェーン規制の中、山を登り、途中断念して引き返してきたこともあった。。。

冬の吉野で雪上走行を余儀なくされ、おばちゃんに「危ないよ」と言われたこともあった。。。

冬の近江で吹雪きにあい、本気で遭難しかけたこともあった。。。

初春の龍神スカイラインのあまりの寒さにチアノーゼがでたこともあった。。。

さらに下道日帰り最高走行距離560キロ樹立したこともあった。。。

全てがネタではすまされない事実そのもの。自分、この1年本当に頑張った。。。
今日で全てがよい思い出となるのだろう。。。。そうなることを願って。。


自宅〜くりの里
今回は走行距離も短いはずと昼の12時半に出発する。
なんとなく気分に余裕があるものだからRSタイチ(パーツ屋さん)に寄ってヘッドライトバルブを購入する。南紀ツーリングで破裂さしてしまった6F用ヘッドライトバルブなのだが、効率バルブがセール中というので6R用にも買ってしまった。
あいかわらず衝動買いが好きな自分だ。。。

さて、今回は能勢、猪名川、青垣、養父と回るのだが、国道を通るとなると9号線で瑞穂までいき、そこからR173を南下と、かなりの大回りを余儀なくされてしまう。
かといって南からアクセスするとしてもR173に入るには西宮付近まで南下する必要がある
どちらにしても最善のルートではないことはたしかだ。。

そこで選んだルートはひたすら腐道、険道を走るコース。
まずは摂津までのr733袖原向日線。
ポンポン山の横の道といえばわかる人にはわかるだろうか。
腐道として有名なとこです。

で、さっそくポンポン山向けてバイクを走らせたのだが、大原野で軽く迷子。
う〜〜ん夜景見に行くときには迷わないのに、昼に迷子になるって。。

で、、、やっと見つけたr733だったが、山を登る手前になって工事のために通行止め……

そこで、さらに悲惨な道r208から回り道をしてr733へとアクセスすることとする。
ローカルネタが続き申し訳ない。

しかし、この道、荒れた完全1車線にヘアピンカーブが連続するものだから、勾配つきのUターンをひたすらさせられている気分。
自分の下手さが手伝ってしまい、曲がりきれずに切り返しをさせられるシーンまであったから泣けてくる…
そこであらためて感じたのが、腰高で前傾の強い6Rの極低速ってCBRより厳しいってことですな・・・・・・・

ただ、まだ上りだからマシではあるのだろう…
ここの下りは本当にSS泣かせ。

以前、この道の下りをCBRで夜中に走ったことがあったが、SSとしては緩いポジションの6Fでも、そのときも1度曲がりきれずに切り返したことがある。
というか危うく崖下に落ちるところだった。。

そこで心に決めたことは、自分がいくらMライダーで雪上走行や極寒走行をしても6Rでここの下りだけは止めておこうということ。。
絶対無理だし…自分の腕では…

しかし、ネタとしては最高なので、他人にはお勧めしちゃいますよ?(笑)
いや、この下り走らんで京都人ライダーなんて認めない!!

特に夜ね夜。

さてさて話は戻って迂回ルートを使い目的のr733に入る。
そのままズバっとR423まで走りきり、知る人ぞ知るローカルルートでのショートカットの歓びをかみ締めながらr732へと向う。

ここからのr732は初めて走る道になるのだが……

だめ、道が面白すぎる。。。。。

飛ばすなと言うほうが無理。

さすがにカーブにある酷い減速帯を見れば、このあたりの乗り物のマナーというものがわかるものだが「気持ちはわからんでもないなぁ〜〜」心のリミッターがぶっ飛んでしまう。
そこであらためて摂津が2輪通行禁止天国?地獄?だというのは納得がいく。

ここらは走らせてはダメだな正直。。。と。。。

楽しいr732が終り、r54でR173へ合流。能勢くりの里へと到着する。

くりの里〜いながわ
この時期になると、道の駅の店員さんもスタンパーたちが気になるようで、店員さんから話かけられることが多くなってきている。

この道の駅でも店員さんから「スタンプいくつくらい押せました?」と聞かれたのだが、残り3つというとすごく驚いていた。
食いつきが良すぎて自分が逆に捕獲されてしまいそうなくらい、今までで最高のリアクションだ。

案外、完走者って少ないのだろうか?

さて次の道の駅、いながわまでも府道、県道を走る。それしか西に進む方法がないのだ。
走ったルートはr603→r68→r12といったルート。

ただ府道、県道どいっても、このあたりの道は和歌山や兵庫、京都の酷道よりも走りやすく、しかも楽しい。
もともと距離も短いが、道の駅いながわまではすぐに到着した。

いながわ〜あおがき
どうもさっきから雲行きがあやしいと思ったらポツポツと雨が降ってきた。
最後も楽はさせてくれないのだろうか、急いでr12を北上する。

幸い雨も通り雨のようで、R372へ出た頃には雨の気配すらなくなっていた。
さて、毎度ながらのデカンショ街道。兵庫の道の駅スタンプを集めるためのメインルートのように通った道だ。
ここからR176に入るにはr77を通って近道をする。ここも去年に走っている。
ほんと、この1年、自分は道に詳しくなったものだ。

R176を北上後r7へ入り道の駅あおがきに到着する。

あおがき〜やぶ
あおがきを出発してすぐにR427へと入っていく。
少しいくとR429との交差点に差し掛かる。ここはまっすぐ行かなければならないのだが、ここを曲がると酷道で有名なR429榎峠が通れると思うと行ってみたい衝動に駆られてしまう。。やはりバイク乗りたるもの酷道は知っておきたいと・・・

だが、ここは我慢。また雨がぱらついてきたこともありそのままR427を北上していく。

道は段々と勾配がつき、峠らしい雰囲気となる。
遠阪峠というらしい。

途中、有料道路へ車がたくさん入っていき、前方はクリア。そりゃもうウェットも楽しめってな状況です。
バンクさせずにラインいっぱい使って加減速は慎重に……
楽しんでいるようで、結構必死。最近の言葉に直すと「怖おもろい?」
あれ……この二つって相反しないから普通の言葉になるやん........

しかし、この面白い峠楽しまないでどうすんの〜〜>>有料道路へいっちゃた車。ってな具合だったが、その訳はすぐに理解した。。。

峠の北側になるとタイトなカーブが連続する、きつい下り勾配の狭い峠。対向車が怖い怖い。。
たしかに、ここ車で越える峠ではないかも。。そのほうがお互いにとって平和だ。。
しかもウェットだし。。。

峠を越えるとR9に出た。
雨は次第にやみ、ベトベトの気持ち悪さ満開で最後の道の駅をめざす。
しかも寒いし。。。

R9から1本北の川沿いの道を走ると道駅やぶがある
完走まではもうすぐだ。

やぶ〜福知山
ついに到着した最後の道の駅!

なんだかあっさりと終わらせることが惜しいと思うようになり、スタンプを押すのは後回しで休憩をとるためベンチに腰掛ける。

が、、、最後まで自分アホなわけだ。。。。雨でビショビショのベンチでした。。。。

暗い気分になりつつも、最後のスタンプを押す。
押すだけではダメなので事務室へ確認印をもらいにいく。

事務所にいたおじさん台紙を渡して「何個押したんですか?」という質問に「全部です」とこたえる。

「全部!?!?!?それはすごいですねぇ・・・」
「全部押した人ははじめてみましたよ。」
「それで最後になったのがここだったわけですか。」
事務長と肩書きのあるおじさんと、もう一人のおじさんがすっかり関心してしまっている。
ぎりぎり駆け込みセーフといった具合での完走だったので思わぬリアクションが嬉しい。

自分にとってはかなり嬉しい完走だが、道の駅スタッフには珍しさもないだろうと思っていたからだ。

スタンプを全部確認すると完走の欄に判子を押し、「おめでとう。お疲れ様」と台紙を返してくれる。この一言の気づかいが嬉しい。

さらに嬉しいことに自分がバイクのところへ行くまで事務員さん二人は見送ってくれた。

さて、ここからは帰宅となる。
そろそろ日も暮れような時間。余裕だと思って出発したが、失敗だったかもしれない。
濡れた格好でナイトステージは気持ちが悪いぞ。。

R9をひたすら南下していく。
最後までR9を南下していけば簡単に京都市内へと帰ることはできるが帰宅ラッシュも始まろうかという時間に福知山の渋滞を走っただけでヘトヘトに疲れ果ててしまった。。

福知山〜保津峡
コンビニでしばし休憩、走る気にはなかなかなれなかったが遅くなってはさらに疲れると最後の気力を振り絞る。
しかも迂回路がないので我慢の走行を丹波まで走りきった。

さて、ここからは毎度おなじみr80日吉→r50保津峡ルート。
腐道でおなじみのこの道を敢えて走るライダーはどれくらいいるのだろうか。
たぶん、R9を走ったところで時間も距離もあまりかわりはないのだろう。
ライディングに必死で逆に疲れるのでは?と言われそうだが、R9を車のペースで走るほうが自分は嫌い。それならひたすらジムカーナさせられているようなこの道のほうが好きだ。
そうこれは好き嫌いの問題なの!!

ただ。。。自分、ここ夜間に走ると次の日首がえらいことになるんですが。。

保津峡〜自宅
保津峡駅はこの道で唯一休憩らしい休憩ができるところ。昼であればジュースもおかしも買える。
まぁ、、、夜には自販機すら閉まってしまうえらいところではあるのだが。。。
さらに付け加えると、自販機からカビだらけのコーラ−がでてきたこともあるのだが。。。

そうそう、最近この駅に猫が住み着いている。
人が来たと気付くと適度に距離を保ちつつニャーニャーと甘える憎らしい猫だ。

やはり猫はいた。遠くから自分にニャーニャーと鳴く。
しかしこやつ、甘え方がうますぎるので可愛くない!
この近づいたら距離をとって再びニャーニャーと甘い声を出す行動は人様に対する接し方を熟知してるからだ…

で、、、悲しいかな、適度に距離を保たれると距離を縮めたくなるわけで……

猫の気を引こうと必死な自分がいる。。。

で、、、猫に触れて満足な自分がいる。。。

だめだ自分。。。。そうやってこの猫の術中にはまっていくんだな毎回。。。

しかしおまえ太ったな…つか、太りすぎだろ!!
ったくこうやって人の良さそうな人間を見つけては餌を貰っているのがミエミエで嫌だわ。
まったくもって可愛くない。。。。
野良という立場でありながら、この世渡り上手さ、、、自分と正反対で嫌になる…まったく。。

かわいくない猫とじゃれあった後は家へ向けてのラストスパート。
下六丁峠を越えて街中を走っていく。

そしていつものように「疲れた〜」とマンションへ戻って、駐輪場にバイクを停める。
そこに感動のゴールはない。
通勤帰り、コンビニ帰り、ツーリング帰り、どれも一緒だ。

バイクは非日常を楽しむツールといった言葉を聞くが、日常と非日常の狭間はない。
むしろバイクに乗っているほどリアルなものはないと自分は考える。
バイクに乗るとは何の隔たりもないところへ放り出されることを意味する。唯一囲いがあるとしたらヘルメットくらいだろう。
だからこけたら痛いし、痛いのは嫌だからこけたくないのだ。
雨が降れば濡れる、速度をだせば風圧に耐えなければならない。
200キロだそうが風も感じないほうがよほど非日常なのではないのだろうか。。。

しかし、そう考えると人間は隔たりというものに安心を覚えリアルに変えようとしてしまっているのかもしれない。

だが、バイクっていうものは面白い。乗ったことのない人間に素晴らしさを伝える口は残念なことに持ち合わせていないが、もしバイクが面白いのであれば、それは隔たりのないリアルが面白いということなのだろうか。

朝焼けのまぶしさ、朝霧の冷たさ、雨上がりの匂い、夕立の痛さ、海からの湿気た風、夜の静寂。
自分はリアルを求め、リアルを楽しんでいる。
そう考えると時代は変われど、そこにあるものは何もかもが日常の延長。
なるほど案外、この世界は面白いものなのかもしれない。心地がいいものなのかもしれない。むしろ隔たりを作ってしまっている自分が自分を窮屈にしてしまって、その隔たりを嫌って、自分がリアルを求めているのかもしれない。

そんなことを思うと、ふとツーリングスポットでいい歳をしながらもはしゃいでいる熟年、中年ライダーが頭に浮かぶ。

バイク乗りはいつまでたっても子供。

そう、たぶん、彼らは子供じゃなくて純粋なんだと。成長とは何も幼さを無くすことではないんだと。そして幼さとは未熟でもあるが、そう考えると未熟も悪くない。さらに未熟を無くすことが成長ではないと。

成長とは結果なのだろうか?いや、現在をどう通過していくかってことなのではないのだろうか。
ならば、生き急ぐ必要なんてないのかも。
その答えは自分がバイクに乗り続け、その歳になってみてから振り返ろう。

この1年で自分は成長しましたか?って。




な〜〜〜〜んてわけわからんことを並べるのはやめてそろそろ現実に戻りましょうか。


って、、えっ?あれっ??(笑)
そうこれがオチ。しかも1年を通しての(笑)

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