伝説のツーリング 十津川・熊野ツーリング(2014年9月16日)
参加者:お兄さん(CBR1000RR)、Kさん(FZ-1フェーザーGT)、自分(CBR600F4i)
聖地巡礼なのに超不機嫌なお兄さん 谷瀬のつり橋〜道の駅十津川 くどいようだがお兄さんは超ミーハーである。そして超テレビっ子である。 TVで放送されたところは聖地であり、TVの再現儀式を行うことは信者の努めなのである。 そのことに疑念を感じる自分。 そしてこれまでの数々の言動を踏まえて、念のため言っておいた・・・。 「つり橋で大げさにギャーギャー騒ぐのは芸能人が仕事で求められるリアクションをしてるにすぎないだけです。」と。 つまり他の人に迷惑がかかるため再現儀式はするなと釘を刺しておいたのだ。 40も過ぎた大人にこんなことを言わなければならないとは・・・。 バラエティ番組を本気にしてクレーム言う人間がどういった人間なのかは少しだけわかってきた気がした。。 「芸能人の真似をしようとしないで迷惑かからないように歩いてくださいね。」 「中にはおっかなびっくりな人もいますよ?」 「でもそういう人はより一層、周りに対して気を使ってますよ。」 「これまで10回以上渡ったかもしれませんが途中リタイアの人は見たことないです。」 「むしろライダーはバランス感覚がいいので、みんな平気にスラスラ歩いてしまって、全然怖くない拍子抜けだと言う人がほとんどです。」 「あと軍曹さんは高所恐怖症だからやめといたほうがいいと思いますよ。」 まぁ言うだけのことは言ってみたが、どうも軍曹さん渡ろうとしている気配ムンムンで嫌な気がしてきます・・・。 「おっさん二人して橋の上でギャーギャー騒ぎ出したら自分は他人の振りしてとっとと先に進んでやる・・・」そう考えていた。 看板前で記念撮影後、勢い良く突入するお兄さん。 表情からもTVで見た場所へ来たことへの喜びが見て取れる。 拳を握り腕を大きく振りながら歩く姿からは、となりのトトロのED曲「散歩」が聞こえてきそうな雰囲気ではあるが、歩く姿はめいちゃんではない。トトロなのだ。 続く自分。 後ろから軍曹さん。やっぱり来てしまったか。。。 とりあえず後ろは振り向かないことにして、泣こうが喚こうが知らんぷりをすると決めた。 が・・・状況は想定よりも早く進展してしまう。 そう、問題だったのは高さではなく揺れだったのだ。 谷瀬の吊り橋は非常にゆったりと左右に揺れる。歩くときの右足、左足の荷重移動と、吊り橋の左右の揺れが上手くマッチしないとグラっと来てバランスを崩してしまう。 だがそこはライダーとして常日頃から鍛えられたバランス感覚によってカバーされる訳であるが、やはりライダーとしてのスキルはバランス感覚でも垣間見ることができるのだろうか、前を行くお兄さん、一度グラっと来て縁のワイヤーを持ったかと思えば、そのまま次の一歩が踏み出せずぷるぷるぷると橋と一緒に揺られだしたのである。 片手でワイヤーをガシっと掴み、歩くのをやめ、腰の引けたトトロみたいな大男が、橋と一緒にぷるぷるぷると揺られている様を想像して欲しい・・・。 これを笑うなと言うほうが無理な話だと思わないか・・・。 さらに後ろからは「うおっ」「わぁ」「こわっ」といった効果音が聞こえて来るが、視界に入ってないので聞えてないふりをしておく。 なんともまぁ、、前後にすごい二人に挟まれたものだ自分・・・。 前を行くお兄さん、本気で怖がってる。 どうみても本気で怖がっている。 手を伸ばして端のワイヤをまず掴み、へっぴり腰でチョボチョボと進み、そしてまた手を伸ばしてワイヤーを掴みチョボチョボと歩く。その様を繰り返し前に進むのだ。 そして揺れが強くなると止まって、またぷるぷるぷると揺さぶられるのである。 「これ渡ってしまったら、また戻らないといけないけど?」 3分の1ほど渡ったところでお兄さんがつぶやく。 あたり前じゃん・・・橋なんだから・・・。 「そんな縁のワイヤー持たなくてもスイスイ歩けますよ〜〜」 橋と一緒に揺られているから怖いのではないかと手を離すことを促すも、本気で怖くて余裕がないのか「本当に危ないから」となぜか怒られる自分。 危ないというのは・・・手を離すと転倒するということなのだろうか・・・?、ワイヤーをつかまなくても歩ける自分には理解不能である。 しかしお兄さんのは顔がマジである。しかもかなり不機嫌である。 そしてついには「こっちは高所恐怖症なのに!」と言い放ってしまったのだ。 「そうだったんですか・・・」と返事しつつ、内心は「(ぉぃ・・・いつから高所恐怖症になったんだよ・・・)」である。 レインボーラインへ行ったときはリフトを怖がる軍曹さんを笑いながら写真撮ったり、軍曹さんが高いところ嫌いなの知ってて東尋坊ツーリング企画したり・・・。 そんな人が何を今更な高所恐怖症・・・ そういや待て・・・ 東尋坊のときは本来高所恐怖症の軍曹さんと自分は岩場を散策し崖の縁まで行ってたのに対して、お兄さんだけ崖の上には近寄らなかったな・・・「危ないから」と。 つまり・・・単純な怖がり・・・。 単純ヘタレを都合良く高所恐怖症になってごまかすなよ(涙) 彼からしたら今後の言い訳が増やせるとドヤ顔なんだろうが・・・、普通の思考能力があれば「なぜに自ら高い場所を選んだ」この考えにブチ当たってしまう。 あぁ、今後もめんどくさそうなことが沢山ありそうだ。。。 超機嫌が悪いお兄さん、高所恐怖症なのに後半はスラスラと歩けたとご機嫌な軍曹さん、真逆のテンションの間に挟まれ自分は複雑な心境のまま「次は道の駅十津川に行く」と告げて出発する。 十津川はパラダイスなのである。 信号がなく、カーブが多い、景色も綺麗。 この言葉だけでライダーたるもの心がときめくというものである。 ZX-10Rを抜いたら、その10Rに追いかけられた。こんなこともあったり、もう楽しくてしょうがないのである。 あまりにも楽しいものだから・・・さきほどと同じく、ソロと二人のツーリング。 道の駅に先に入り二人の到着を待つ。 << ・十津川モンキー事件 back top |